「インテル式『One On Oneミーティング』」【知見メール203号】

更新:2023/07/10

作成:2014/07/30

インテル式『One On Oneミーティング』

 

 

皆様、今号を担当させていただきますジェイックの近藤です。

 

 

ジェイックは7月末で上半期を終え、

8月より下半期が始まります。

 

数週間前から、下半期を迎えるにあたって、

様々な施策を検討し、今大詰めを迎えています。

 

この、施策を検討する時、必ず、

自分に言い聞かせることがあります。

 

それは、私が日々、マネジメントをしていく上で、

自分に言い聞かせていることでもあります。

 

それは、

 

部下メンバー一人一人について、

知ったつもりになるのは止めよう

 

ということです。

 

このように言い聞かせるようになったきっかけは、

今から5年ほど前までさかのぼります。

 

はじめて、10名を超える部下を持った私でしたが、

当時、自分の思った通りに事業が進んでいませんでした。

 

思った通りに事業が進まない時というのは、

 

・狙っているマーケットが違う

・マーケットのニーズに応えられていない

・価格設定がまちがっている

 

など、様々な要因が考えられます。

 

どこに問題があるのか、どのような対策を打つべきか、

毎日、必死に考えていました。

 

しかし、その考えている私の隣、現場では、

予想だにしない“ありえない”トラブルが発生します。

 

それは、「まさか、そんなことはしないだろう!?」という、

本当に仕事の基本中の基本、当たり前のことをやらないために、

起きるトラブルなのです。

 

当時の私は、

 

『こんなに必死になって打開策を検討しているのに

オレの手を煩わせるようなことを起こすんだ!

 

当たり前のことくらい当たり前にやってくれないと

この苦境は乗り越えられないんだぞ!』

 

と憤っていたものです。

 

 

そんな折に、とあるきっかけで、インテルが

 

One On Oneミーティング

 

というマネジメントを導入しているという話を聞きました。

 

このミーティングはメンバーひとりひとりと個人面談、

個人レビューを実施するというものでした。

 

『オレは部下のことはちゃんと把握できている。

そんなことやる時間があったら、打開策を考えて、

試す時間に充てたいな…』

 

と考えたのですが、話をしてくれた人が、

 

『打開策は、現場にあるかもしれないから、

メンバーの話を聞いてみるのもヒントになるかもよ』

 

というので、一人あたり1時間の面談を実施してみました。

 

 

インテル式『One On Oneミーティング』の約束事として、

 

・メンバーの話を否定しない

・メンバーの数字について詰めない

・期待されていることは何か?を確認する

 

というものがあります。

 

私は、結構真面目なので、上記を守って、

10人との面談に取り組みました。

 

 

10人との面談を終えて、、、

 

『自分は何も分かっていなかった…』

 

と頭をガツンと殴られた思いでした。

 

 

私が知っている顧客は、私が訪問した顧客だけで、

事業部としての顧客のことが何も分かっていない

 

ことを知りました。

 

私が考えているサービスの強みを

メンバーは強みだと思っていない

 

ことを知りました。

 

当たり前のことを当たり前にできないほど

メンバーが疲弊している

 

ことを知りませんでした。

 

疲弊している中、部下がどんな気持ちで、

事業に取り組んでくれているか

 

が、わかっていませんでした。

 

そして、、、

 

私自身がメンバーから

話しても無駄だと思われている

 

ことを知りました。

 

 

この時、本当にひとりひとりと向き合ってみて

良かった、と思います。

 

あそこで、本当の意味での現実を知ることが

できていなかったら、また、舵取りを誤って

いたことでしょう。

 

 

以来5年間、毎月、部下ひとりひとりとレビューを

繰り返しています。

 

そこで、感じるのは、ひとりひとり毎回、

抱えている課題感が変化をするということです。

 

人が本来持っている本質は変わらないのかもしれません。

しかし、その人を取り巻く環境は日々変化します。

 

○一生懸命考えた提案を認められ、絶好調!

○ミスをして、顧客に叱られモチベーション急降下

○家庭でトラブルがあって、仕事に集中できない

 

本当に毎日、状況が変化しています。

 

 

変化を捉えて指示を出すのと

何も考えず、指示を出すのと

 

では、どちらが効果的か?は、言うまでもありません。

 

 

部下メンバー一人一人について、

知ったつもりになっていないだろうか?

 

施策を実行してくれるのは、各メンバーです。

考えた施策が上手くいくも行かないも彼ら次第。

 

下半期について考える今、

そんなことを思い巡らせているのでした。

 

 

 

 

 

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