変化に巻き込まれる者 vs 変化を作り出す者
皆様、ジェイックの知見寺(ちけんじ)でございます。
松の内があけてしまいましたが
新年明けましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い申し上げます。
今年、2019年は、変化の大きい年になりそうですね。
5月に元号が変わり、10月に消費税が上がります。
昭和から平成に変わった後に、バブルがはじけました。
消費税が、5%から8%に上がった、2014年には、その後
約3年にわたり、個人消費が落ち込みました。
また、政治では4月に統一地方選があり、7月には参院選が
あります。
変化があるときは、業界や産業の秩序がガラッとかわることが
よく起こります。
弊社が属している、人材採用の業界では、
・大学生採用について、経団連主導の就職協定がなくなる
・中途採用でも、超売り手市場が拡大
このことに伴い、新たなサービスを提供するプレーヤーの増加
・Googleが人材ビジネスのマーケットに参入
などが、起きています。
2019年の年末に、「想定外」のことが起きて、・・・ということを
言わなくて済むように、できる限りの「想定」をしておきたいと
思います。
それでも、想定していなかったことは起きると思いますが、
「想定の範囲内」と捉えられるように準備します。
さて、今回は年末年始休暇中に読んだ本をご紹介いたします。
年末年始は、バタバタするタイミングでもありますが
まとまった時間が取れるときでもあります。
今回は、5冊の本を読みました。
その中の1冊が「起業の科学」です。
著者の田所雅之さんは、外資系コンサルティングファームに
勤務の後、日本で4回、アメリカで1回、スタートアップを起業。
現在は、スタートアップ企業の役員を務めながら、
スタートアップ支援の会社を経営しています。
起業家が成長のステージごとに何に取り組めばよいのかを
時系列で整理してあります。
「アイデア検証」から「スケール(事業拡大)」までを
5つのフェーズと20のステップに分け、ステップごとに
どのようなアクションをすべきか解説してあります。
これまで、新規事業の立上げを何度も経験してきましたが
この本を読んで、得心したことは、
「ソリューションではなく、課題にフォーカスする。」
「価値あるアイデアを見つけるには、課題の質を上げてから
ソリューションの質を上げる。」
「今検討しているアイデアは、顧客にとって本当に痛みのある
課題なのか?」
「失敗するスタートアップは、プロダクトの検証が終わる前に
プロダクトを最適化してしまう。
成功したスタートアップのほとんどは、プロダクトの検証に
注力している。」
私も経験がありますが、自らがもつ技術やノウハウ、経験から
思考してしまいがちです。
顧客目線での課題を浅いところで捉え、深める・確認する
アクションが足りずに、痛い目にあったこともありました。
以下、5つのフェーズと20のステップの内容です。
フェーズ1 IDEA VERIFICATION(アイデアの検証)
1-1 どういう課題を解決するか明確にする
1-2 常識とは異なるスタートアップの原則を知る
1-3 スタートアップとしての潜在性を検証する
1-4 リーンキャンバスを用いてPlan Aを作る
フェーズ2 CUSTOMER PROBLEM FIT(課題の質を上げる)
2-1 カスタマーの抱えている課題が何かを言語化
2-2 ジャベリンボードを使って課題の前提条件を
洗い出す
2-3 カスタマーが本当に課題を持っているかを
明らかにする
フェーズ3 PROBLEM SOLUTION FIT(ソリューションの検証)
3-1 カスタマーがそれをどのように解決したいのかを
明らかにする
3-2 プループリントをベースにプロトタイプを作る
3-3 プロトタイプを実際に使ってもらい
インタビューを行う
フェーズ4 PRODUCT MARKET FIT(人が欲しがるものを作る)
4-1 実験を準備する
4-2 MVPを構築する
4-3 MVPをカスタマーに届ける
4-4 MVPの評価を計測する
4-5 新たなスプリントを回す
4-6 継続的なUX改善
4-7 ピボットする
フェーズ5 TRANSITION TO SCALE(スケールするための変革)
5-1 ユニットエコノミクスを計測する
5-2 顧客1人当たりの売上・利益を高める
5-3 CPAを下げる
※1 リーンキャンバス
スタートアップのビジネスモデルをビジュアル化するツール
ネット検索すると無料のフォーマットがあります
著作権の関係上、ここに記載することはご容赦ください
※2 ジャベリンボード
課題仮説、ソリューション仮説などを深堀する枠組み
こちらも検索するとでてきます
※3 ブループリント
プロセスを可視化したダイアグラム
(イメージは、フローチャートに近い)
※4 MVP
Minimum Viable Product 実用最小限の製品
※5 スプリント
MVPの検証(イメージはテストマーケティング)
※6 UX
User Experience 製品を通じた顧客の体験
※7 ピボット
軌道修正
※8 ユニットエコノミクス
顧客1人当たりの採算性
※9 CPA
顧客1人を獲得するためのコスト
本の帯には
「失敗の99%は潰せる」
と書かれています。
起業について、体系的にまとめられ、丁寧に解説されて
いますのでこれから、新規事業を立ち上げたい、
あるいは立ち上げ中の方には参考になる1冊です。
今年は、自社の事業を変化させたいとお考えでしたら、
お薦めです。
「起業の科学」田所雅之著 日経BP社刊 2,300円+税