「熱い気持ちが湧き出して、あふれていました。」【知見メール95号】

「熱い気持ちが湧き出して、あふれていました。」

皆様、ジェイックの知見寺でございます。

 

年末年始の慌しさもなくなり、

落ち着いてビジネスに取り組まれていらっしゃるのではないでしょうか。

 

弊社は、1月決算のため、最後の追い込み、予算の作成と、

ばたばた感が継続したままです。

 

さて、今回は、前号の続きで、弊社の幹部社員が受けた研修をご紹介します。

尚、前号をお読みでない時には、まずは、以下をご覧ください。

⇒ https://www.hr-doctor.com/news/management/chiken-mail/news-3104

 

初日は、深夜2時過ぎに終了しました。

しかし、当初予定していたプログラムが終わりきらなかったため、

その分は翌朝までの宿題となりました。

 

宿題をするにあたって、まず、事前に採取されていた

アンケート結果が配布されました。

 

このアンケートは、合計60問の質問があります。

 

例えば、「部下と一緒に仕事をするとき、その仕事の計画や手順について

部下が納得するまで十分に打ち合わせをしているか?」という設問があります。

 

十分にできていれば「5」、全くできていなければ「1」と5段階で回答します。

 

この同じアンケートに上司・同僚3名と部下3名、それと本人が回答し、

本人の素点、上司・同僚の平均点、部下の平均点が一覧になっています。

 

このアンケート結果を分析するのが宿題です。

 

まず、

○上司、部下の平均点と自分の数値のGAPが大きい設問は何か?

○また、上司の平均点、部下の平均点が低い設問は何か?

○さらには、上司の平均点と部下の平均点のGAPが大きい設問は何か?

をチェックします。

 

そして、自分がチェックした質問項目について、

「具体的な問題行動の内容」と「本当の気持ち」をワークシートに書き出します。

 

さらに、この分析を通じての感想文をまとめる。

ここまでが宿題です。

 

私のアンケート結果で、上司のスコアが最も低かった設問は、

「部下の考えをよく理解して、その気持ちをくんで接することが出来ているか?」

「部下の気持ちに共感できることが多いか?」

の2つの設問でした。

 

ともに、「思いやり」の視点に関する質問です。

 

私は、自己中心的なタイプですので、

相手の立場に立って物事を考えたり、発言したりすることが確かに苦手です。

 

以前よりは、自分なりに大分改善したつもりではいましたが、

まだまだ足りないようです。

 

また、ある幹部社員は、

「部下の家庭や家族について十分な関心を持ち、気配りしているか?」

という設問に対して、自分では「5」をつけていたのですが、

部下の平均点は「2.3」でした。

 

「自分ではすごく配慮しているつもりでいるのに・・・。」と

ショックを受けていました。

 

これは、いわゆる360度評価という方法です。

 

この評価を受けて、『自分が思っている自分』と、

『周りから見られている自分』のGAPを突きつけられるのです。

 

2日目は、午前中に、

ひとりひとりが、宿題のワークシートと作文の発表を行い、

メンバーからの指摘・質問を受けました。

 

 

2日目の午後から、ひとりひとり、自己内観を行います。

 

「自己内観って何?」と思われたかと思います。

 

自分で自分の

「問題行動・課題は何か?」

「その原因は何か?」

「その具体的な解決策は何か?」

を導き出す演習です。

 

他のメンバーも意見を言ったり、質問をしたりして、

本人が気付きを得るための支援をします。

時には、講師から、「グサッ」とくるような質問が飛んできます。

 

ひとり3時間から4時間かけて、演習は行います。

ですから、2日目は、3人、3日目は2人の演習を行いました。

 

私の自己内観は、2日目の最後20時からはじまりました。

 

メンバーから、いろんな意見や話をもらったり、

ひとりで「う~ん」と考え込む時間があったりして、

正直、精神エネルギーが空っぽになるくらい考えました。

 

掛かった時間は、4時間半です。

 

メンバーから、私の問題行動の指摘に次のことがありました。

私としては、恥ずかしく、情けないことなんですが・・・。

 

「幹部会での発言を聞いていると、

何か他人事について話しているように感じることがある」

 

「いつも淡々としている」

 

「熱い思いがあるのかと感じるときがある」

 

「もっと、幹部陣のリーダーシップをとって欲しい」

 

などなど・・・。

(このような指摘が素直にできるところが、この研修のよいところです。

普通の会議でしたら、まず出てこない意見だと思います。)

 

目から鱗だったのが、

「もっと、幹部陣のリーダーシップをとって欲しい」

という最後の指摘でした。

 

それまでの私は、会社のNo.2でありながら、

他の幹部陣へリーダーシップを発揮しようという意識はありませんでした。

 

もっというと、他の幹部陣が

私にリーダーシップを発揮して欲しいと思っているとは、

全く感じていなかったのです。

 

まずは、自分が統括している事業部門でしっかりと利益を出し、

次に社長のサポートをすることが自分の役割だと思っていました。

 

マネージャー(弊社での中間管理職)や担当者には、

意識して声がけなどしていますが、幹部陣には

全くといっていいほど、意識を振り向けていませんでした。

 

冷静に考えてみれば、私を含めた幹部社員6名のうちの2名は、

今期から執行役員へ昇格したばかりのメンバーです。

 

この1年、いろいろな悩みや難しさを感じながら、役割を担っていたはずです。

私が、いろいろとフォローできることがあったはずです。

 

「考えれば分かるはずのことに、何もしていなかった・・・」

 

心から反省すると同時に、会社のNo.2なのですから、

役職を拝命していなくても「COO(最高業務遂行責任者)」のつもりで、

ことにあたろうと決意しました。

 

また、この研修を受け終わって、身体と頭はくたくたでしたが、

「絶対にやってやる!」と熱い気持ちが湧き出して、あふれてきました。

 

これは、私だけでなく、他のメンバーも同様でした。

 

研修終了後、私は自部門のマネージャーに連絡を取り、

翌日(1月11日(祝))に来期の計画を検討するミーティングを、

急遽開催することにしました。

 

(部下には、急遽で迷惑をかけましたが、

「来期予算を必達する」という私の思いは理解してくれたようです。)

 

弊社の社長が、決算月である今月にこの研修を幹部社員全員で、

なぜ受けてもらいたかったのか、意味が理解できました。

 

 

 

参加者にとっては重い研修ですし、

一人当たりの金額を考えると決して安くない研修ですが、

 

・参加者同士の一体感を作る

・自ら主体的に自分の目標・課題に取り組む

・ひとつ上の役割を担うことを自覚する

・ハートに火を点ける

 

ことができる良い研修だと思いました。

 

著者情報

知見寺 直樹

株式会社ジェイック 執行役員|上海杰意可邁伊茲企業管理咨詢有限公司 副董事長

知見寺 直樹

東北大学を卒業後、大手コンサルティング会社へ入社。その後、株式会社エフアンドエム副本部長、チャレンジャー・グレイ・クリスマス常務取締役等を経て、2009年ジェイック常務取締役に就任。総経理として上海法人(上海杰意可邁伊茲企業管理咨詢有限公司 )の立ち上げ等を経て、現在はHumanResourceおよび事業開発を担当する。

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