「基本と原則に反する者は例外なく破綻する」【知見メール113号】

「基本と原則に反する者は例外なく破綻する」

 

 

皆様、ジェイックの知見寺(ちけんじ)でございます。

 

 

先週末、妻と自宅近くにある某大手居酒屋チェーンで、食事をしました。

そのときのことです。

私たちが入店して、しばらくしてから、

隣のテーブル席に20代前半の女性が2人入ってきました。

 

少しすると、彼女たちの注文した料理が何品か運ばれてきました。

すると、一人の女性が店員に向かって、

「これって、タマネギですよね。私、まじ、タマネギだめ。

ありえないんだけど。この料理、キャンセルしてもらえますか?」

 

この声が聞こえてきて、びっくりしました。

えっ、もう料理として出されているんだけど・・・。

何で当たり前のように言うんだろう?

 

世代の違いなのでしょうか。。。

 

店員さんの対応を見ていると、少々お待ち下さいと一言、言って、

その料理をもって下がりました。

 

店長に相談をしに行ったのでしょうか。

同じ店員さんが戻ってくると、

「承知しました。キャンセルさせていただきます。」

と対応していました。

 

ここから、生ビールを飲みながら、考え込んでしまいました。

 

お店としては、お客さんの要望を受け入れて、

顧客満足を高める対応をしています。

 

きっと、キャンセルの要望を出した女性は、満足しているでしょう。

 

ただ、私からしてですが、女性の要望は当たり前のことではないと思うのです。

お願いすることは構いませんが、お願いの仕方・言い方はあると思います。

 

このような要望を受け入れることが、本当に良いのだろうか?

 

特に、そのキャンセルをした女性にとって良いことなんだろうか?

 

きっと、あの悪びれなさは、どこでも同じように要求して、

それが受け入れられているからではないだろうか?

 

自分が注文したものが、注文した通りに納品されても、

キャンセルできるのが当たり前。

 

それが当たり前になれば、注文する時点で

きちんと考えることをしなくなるのではないか?

 

キャンセルできない経験があれば、多分注文する時点で、

「この料理にはタマネギ入っていますか?」と質問するようになると思うのです。

 

一方で、お客様を育てるようなことは、

そもそも、お店の役割ではないかもしれない。

 

自分がこのお店の店長だったら、

あるいはこのチェーンの社長だったら、どうするだろうか?

 

いろいろ考えてしまい無口になっていたら、

妻の機嫌が悪くなってきたので、思考を途中で止めました。

 

皆様は、どうお考えになりますか?

 

 

 

前段が長くなってしまい申し訳ありませんでした。

 

ここから本題ですが、今回もジェイック営業セミ・ホーダイで

開催したセミナーをご紹介します。

 

 

そのセミナーは10月21日(木)に行った、

「管理者なら最低ここまでは知っておきたい

ドラッカー・マネジメント講座」です。

 

10月14日(木)にも行ったのですが、

すぐに満席になったので、追加開催したセミナーです。

 

「もしドラ」(もし高校野球の女子マネージャーが

ドラッカーの「マネジメント」を読んだら)がベストセラーになってから、

ものすごいドラッカー・ブームが起きています。

 

ドラッカーに関する書籍もたくさん出版されていますし、

セミナーも数多く開催されています。

 

ところが、ドラッカーのセミナーは、内容が難しかったり、

そもそも長時間・長期間かけて学ぶ講座が多いのです。

 

そこで、ドラッカーをベースにした研修を数多く実施している小茂田講師に、

分かりやすくて、管理者にとって重要なドラッカーの考え方の基礎を

2時間半で学べるセミナーを依頼し、実施していただきました。

 

 

テーマは、大きく4つ。

テーマ1:マネジメントとは

テーマ2:顧客の創造について

テーマ3:使命と一貫性

テーマ4:リーダーシップと真摯さについて

 

それぞれのテーマで、小茂田講師からドラッカーの考え方の解説と、

個人ワーク・グループディスカッションがあり、

ドラッカーの考え方を自分のこととして落とし込んでいただきました。

 

 

このセミナーレジメから、一部を抜粋します。

最初に書かれている文章は、次のものです。

 

 

基本と原則に反する者は例外なく破綻する

「変化」のときこそ、「基本」を確認しなければならない

~ ピーター・F・ドラッカー ~

 

 

次に、「テーマ:3顧客の創造について」のレジメから、問題をお出しします。

( )内には、どんな言葉が入るでしょうか?どうぞ、取り組んでみてください。

 

1)顧客の創造とは

事業の目的として有効な定義はただひとつ。

それは、「顧客の創造」である。

 

顧客の創造とは、

( 1 )の顧客のニーズに応える活動を通じて、

( 2 )の顧客の新たなニーズを創造すること

 

2)2つの基本機能

マーケティング・・・( 1 )の市場・顧客に適合するための活動

イノベーション・・・( 2 )の市場・顧客を創造するための活動

 

3)マーケティング

顧客の( 3 )からスタートする

マーケティングの理想は、( 4 )を不要にすることである

顧客を理解し、製品・サービスを顧客に合わせ、自ずから売れるようにすること

 

4)イノベーション

新しい( 5 )を生み出す

顧客を知れば知るほど、顧客が( 6 )がよくわかる

今日の製品・サービスでは満たされることのない顧客の欲求は何か

企業は、より大きくなる必要はないが、常に( 7 )ならなければならない

 

 

如何ですか?

 

 

 

解答は、以下の通りです。

 

(1)今日

(2)明日

(3)欲求

(4)販売

(5)満足

(6)満たされていないか

(7)より良く

 

ちなみに、上記については、

「現代の経営」と「マネジメント」に詳しく書かれています。

 

著者情報

知見寺 直樹

株式会社ジェイック 執行役員|上海杰意可邁伊茲企業管理咨詢有限公司 副董事長

知見寺 直樹

東北大学を卒業後、大手コンサルティング会社へ入社。その後、株式会社エフアンドエム副本部長、チャレンジャー・グレイ・クリスマス常務取締役等を経て、2009年ジェイック常務取締役に就任。総経理として上海法人(上海杰意可邁伊茲企業管理咨詢有限公司 )の立ち上げ等を経て、現在はHumanResourceおよび事業開発を担当する。

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