「辞めてもかまいませんから、厳しい研修をお願いします・・・」【知見メール52号】

「辞めてもかまいませんから、厳しい研修をお願いします・・・」

こんにちは。ジェイックの知見寺でございます。

 

4月に新入社員を迎えられた企業様も多いのではないでしょうか。

前号に引き続きまして、今回も新入社員研修のお話をさせていただきます。

 

今年、弊社では、8社の企業様からご依頼を受けまして、

企業様ごとの新入社員研修を実施いたしました。

 

そのほとんどの企業様のご意向が

 

「とにかく、厳しい研修をやって欲しい」

 

とのことでした。

 

 

○ 採用するときに、甘い話をして口説いているので、現場に配属する前に

厳しさを分かってもらいたい。

 

○ 学生気分がなかなか抜けないので、そこをガツンとやって欲しい。

 

○ 半年で辞められるくらいなら、入社早々に退職するほうが、お互いに

とって良いのではないか。

 

○ 営業の現場は結構きついので、それよりも厳しい研修を受けさせて欲しい。

 

 

背景の理由や事情は、若干異なりますが、要請事項としては、

「厳しい研修」 なのです。

 

「厳しさ」は、大きく分けると3つあると思っています。

 

1)講師の厳しさ(簡単にいうと、叱る講師です)

2)プログラムの厳しさ(精神的・肉体的にきついことを求める)

3)環境の厳しさ(起床時間、食事の内容、学習・睡眠を取る場所)

 

あるインターネット系のベンチャー企業様では、4日間の研修を行いました。

最初の2日間がマナー研修を中心とした座学のいわゆるオーソドックスな

新入社員研修で、後半2日が、企業に飛び込み、商品を売り込む研修です。

 

飛び込み研修1日目の結果は、散々な結果でした。

 

新入社員23名を4名のチームに分けて、チームごとと個人ごとの

売上目標と名刺獲得目標、飛び込み件数目標を立てさせたのですが、

一人として個人目標を達成していませんでした。

 

その日の夕方、講師からは、

 

「やる気がないなら、今すぐ辞めてください。」

「この1日にも、皆さんは給料をもらっているんですよ。その給料は

先輩社員の皆さんが一生懸命稼いだものなんですよ。」

「本当に、もうこれ以上できないのですか!」

「今やらない人が、どうしてこれから先にやるようになるんですか。」

 

と、厳しい言葉がいくつも投げかけられました。

 

飛び込み研修2日目は、朝から新入社員の目つきが変わっていました。

 

15時が研修会場に戻ってくる時間だったんですが、9名から

「まだ、名刺獲得が目標までいっていないので、もう少し飛び込みの時間を

ください」と連絡をしてきました。

 

 

2日目の結果は、全員が名刺獲得目標を達成しました。

 

最後の決意表明のときには、ほとんどの新入社員が涙を流し、

何と講師まで感極まって泣いてしまったのです。

 

さらには、オブザーブしていた常務様をはじめ同席者3名のみなさんも

涙を流していらっしゃいました。

 

常務様から、「ここまで、変わってくれるとは思わなかった」

とお言葉をいただきました。

 

この企業様はほとんどが反響営業で、実際に飛び込み営業を行う

ことはないのですが、最初にこの研修を行うことで配属後、「あの研修

に比べれば、まだいいよね」と言われるくらいになっていると思います。

 

やはり、最初が肝心でしょうか。

 

著者情報

知見寺 直樹

株式会社ジェイック 執行役員|上海杰意可邁伊茲企業管理咨詢有限公司 副董事長

知見寺 直樹

東北大学を卒業後、大手コンサルティング会社へ入社。その後、株式会社エフアンドエム副本部長、チャレンジャー・グレイ・クリスマス常務取締役等を経て、2009年ジェイック常務取締役に就任。総経理として上海法人(上海杰意可邁伊茲企業管理咨詢有限公司 )の立ち上げ等を経て、現在はHumanResourceおよび事業開発を担当する。

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