目まぐるしい社会変化に対応すべく、改めて「時代に応じたピープルマネジメント」に本腰を入れて取り組む企業が増加しています。しかし、人材と向き合い、潜在能力を発揮してもらいたいと思っていても、具体的にどのように取り組めばよいかを悩まれている企業や人事の方も多いでしょう。
そのヒントとなるのが、人事制度改革を実施してきた富士通株式会社の取り組みです。個人のパーパスを明確にする「Purpose Carving」や評価制度「Connect」を軸として、1on1やポスティング制度など、ピープルマネジメントを進化させる各種施策を実施しています。
どのように社内の意識改革や管理職のリスキリングを促してきたのか、富士通株式会社 執行役員 EVP CHRO 平松 浩樹氏に、HRドクターを運営する株式会社ジェイック 常務取締役 近藤が伺いました(以下敬称略)。
<目次>
- “富士通らしさ”ではなく“その人らしさ”に合わせていく、本質的な人事制度変革
- マネジメントは“管理”から“対話”へ。そのために必要な「自覚・教育・実践」
- 対話型マネジメントを実践できる管理職の育成
- 令和の時代にあるべきピープルマネジメントとは
“富士通らしさ”ではなく“その人らしさ”に合わせていく、本質的な人事制度変革
“○○らしい人材”を育てる組織開発からの脱却
近藤御社は時代の変化を敏感に察知し、いち早く組織改革を実施してきました。どのような視座・視点から改革を行ってきたのか、お聞かせいただけますか。
平松近年はSDGsやサステナビリティへの取り組みなど、企業の存在意義が社会から問われる時代になっています。加えて生成AIなど、人々の働き方や生活に影響を与えるテクノロジーもすさまじいスピードで進化しています。
また、働く人々の価値観も大きく変わりつつあります。その中で、企業は社会にとって価値ある存在として、自分たちの存在意義を改めて見出し、持続的な成長を実現する必要があります。そんなビジネス環境の変化は、私たちが新しいビジネスを生み出すチャンスでもあります。
富士通が自社の強みを生かしながら社会に貢献し続けるために、IT企業からDX企業への転換を打ち出したのが、社長が時田(隆仁氏)に交代した2019年のことです。DX企業への転換を図ることで、社員に求めるスキルやマインドも変化しました。
マネジメント、ワークスタイル、社員の意識を変化させ、DX企業への転換をドライブさせる人事制度改革が必要である共通認識を持つことが、改革のスタートだったと考えています。
近藤御社のような歴史ある企業ですと、課題意識はありつつも従来の仕組みが強く根づいており、改革に乗り出すことが簡単ではない企業も多いと思います。DX企業への転換を掲げられる中で、本質的にどんな改革が求められているとお考えでしょうか?
平松日本の企業における過去の組織開発は、“その企業らしい”人材を採用し育成する取り組みであったと思います。富士通も、従来は“富士通らしい人材”を採用し、育成してきました。しかし、愛社精神や“富士通らしさ”にこだわっていたことが、結果として同質的な集団の形成に繋がってしまったという反省もあります。
管理職からすると、自分と価値観が近い社員のほうがマネジメントしやすいかもしれませんし、社員全員に均質なコミュニケーションをとるのが公平だという見方もあるでしょう。しかし、その実態は、個人の多様な価値観に踏み込んでいなかったマネジメントであったとも感じています。
DX企業への転換に取り組むなかで、社員それぞれの強み・弱みを意識し、一人ひとりに合わせたコミュニケーションや仕事の割り振りを行うという一段踏み込んだマネジメントを、もう少し早く実施するべきだったと感じています。
近藤「個性は出さず、組織の一員として一致団結することが大事だ」という価値観は、日本企業には脈々と存在すると感じます。その価値観ではDXやイノベーションを実現していけないということでしょうか。
平松最近、ダイバーシティというテーマが取り上げられる際、年齢や性別、国籍などの属性に目が向きがちですが、本当のダイバーシティはこうした属性のみならず、価値観や生き方などの内面的な要素の多様性も含むものです。個人の価値観や強みを活かすことに目が向いていれば、特に意識せずとも属性的な多様性は高まるはずです。
しかし、日本企業は個人の価値観や目指すキャリアを大事にして、個性を活かすコミュニケーションやマネジメントを行う意識がとても弱かったと思います。これがイノベーション創出の弱さなどにもつながっていると思います。
これまでの均一的なコミュニケーションやマネジメント、チームの作り方を変えていくためには、視点を変えていく理由や背景を管理職に伝えるだけでは不十分です。
「変わっていかざるを得ない仕組みや環境」、そして「変化を支援する教育」、さらに「実践に対するフィードバックや状況の見える化」、3つの要素を意識しながら、地道に組織の体質改善を続けていきました。
“個”を活かすために管理職に求められる自己変革
近藤組織の体質改善に取り組むなかで意識していたことや、今振り返って「重要だった」と思うことはなんでしょうか。
平松従来の日本では、個を出さずに組織の一員として振る舞うことが大切だと考える価値観があったと思います。“滅私奉公”という言葉こそ死語になりましたが、組織の一員として振る舞うことを重視される価値観は今も残っています。これは管理職も同様で、当社の管理職も、“富士通の管理職”を演じてきたと思います。
しかし、個性を活かす、本質的なダイバーシティ経営を実現するためには、管理職ひとり一人も役割を演じるのではなく、一人のビジネスパーソンとして大切にしていることや実現したいことなど、自分に向き合う必要があるといえます。
富士通では「Purpose Carving」ということで、社長や役員陣を筆頭にすべての社員が自分のパーパス(理念や志、価値観)を言語化する取り組みを実施しました。個を活かし、潜在能力を発揮してもらうためには、会社のパーパスを上から下に“落とす”のではなく、個人のパーパスを明確にしたうえで、会社のパーパスと共鳴するポイントを見出すことが大切です。
1人1人が会社のパーパスと共鳴するものがあり、チームや組織の力を使って実現に取り組む。それが個を活かしたうえで、会社のパーパスを実現させることにつながると考えています。
DX企業を実現する上で、社員が会社から与えられた目標とアクションをこなしていても事業は成功しません。お客様にもそれぞれの戦略やストーリーがあり、そこに共感して具体的なテーマやアクションを提案し、顧客と共に挑戦していく姿勢が求められています。こうした“共鳴”を、社内でも実施していく必要があると思います。
マネジメントは“管理”から“対話”へ。そのために必要な「自覚・教育・実践」
現代のピープルマネジメントに求められる要素
近藤人事制度の改革が行われる中で、管理職の役割や求められるスキルやマインドにも変化があったと思います。現代のピープルマネジメントには、どのような要素が必要だと思われますか。
平松まず前提として管理職の仕事が「管理」から「対話」へ変化したと考えています。これまでのピープルマネジメントは、管理職という名の通り、業務進捗や目標達成などの「管理」が主な仕事でした。しかしこれからは、すべてを把握してマイクロマネジメントする管理方法では不適切だと感じています。
社会の変化が激しいなかで、管理職が100%の正解を持っているわけではないからです。そのため、周囲と「対話」して、物事を前に進めていかないといけません。
これからの管理職に求められるのは、大きな方向性を示し、部下と対話して本人のモチベーションを上げていくような、対話型のマネジメントです。社員と会社の目指す方向を明確にして、細かくフィードバックや方向性の確認を入れながら、本人の成長に繋がるような挑戦をサポートするようなコミュニケーションスタイルが重要ではないかと思います。
組織全体の方向性と現場の動きに一貫性を持たせるアラインメント、そして、部下の挑戦を後押しすることが管理職の重要な役割になります。
近藤管理職に求められるマネジメントが変わるなかで、人事部としてはどのようなサポートを行ってきたのでしょうか。取り組んできた具体的な施策についてお聞かせください。
平松人事部が行ってきたのは、自覚⇒教育⇒実践のフィードバックというサイクルを回すことです。富士通ではマネジメントスタイルを変える以前に、人事制度をジョブ型中心へと大きく変えました。
これは、マネジメントスタイルが変わることを前提とした制度改革です。2020年の春から新たなジョブ型の人事制度に切り替えたなかで、管理職のコミュニケーションやマネジメントの変化を支援するための教育を繰り返し実施してきました。
対話型のマネジメントを実現する上で、まず対話の場をつくる必要があるということで導入したのが1on1です。2020年の夏には1on1をすべてのレイヤーで月一回、30分間実施する形にしました。仕事の進捗報告ではなく、個人の価値観や目指すキャリア、チームのあり方について話す場です。
実施に当たって、管理職には、まず1on1の位置づけと部下の個人の価値観を知ることの重要性を説明しました。1on1の主役は上司ではなく部下です。だから上司が話すのではなく、部下が安心して本音を話せる環境を作り、質問しながら話を引き出してほしいと伝えました。
当時は急にほぼ全社員がリモートワークになった時期でもあります。管理職も部下が目の前にいない状況下でマネジメントすることになり、コミュニケーション面が心配だという声もありました。それもあって1on1を導入したタイミングとしては非常によかったと思います。
一方で、部下と一対一で仕事の進捗以外に何を話せばいいかわからないという戸惑いもありました。そういった声にも寄り添い、同時に「じつは私たちは今まで部下と向き合ってこなかったのかもしれない」ということもしっかりメッセージしました。
そして、1on1の進め方ガイドなどを提供し、実践を呼びかけました。すると徐々に上司と部下の信頼関係が生まれるようになり、お互いが目の前にいない不安感の払拭や悩みへの共感など、対話を通じて双方によい影響がありました。
1on1の頻度や満足度とエンゲージメントは明確に相関する
近藤1on1に取り組みに対する満足度やエンゲージメントとの相関についても調査したと伺いました。どんな結果だったか教えていただけますか。
平松調査した結果、まず1on1の実施頻度と部下の満足度、エンゲージメントに、明確な相関関係があることがわかりました。まず、1on1の頻度が高ければ高いほど、社員の満足度やエンゲージメントは高くなります。
では、どんな1on1でも実施さえすればいいのかというと、そうではありません。1on1への満足度が低い人のエンゲージメントは、1on1を実施していない人のエンゲージメントを下回っていました。つまり、「質の低い1on1なら実施しないほうがまし」ということです。1on1は質が非常に大事ということですね。
富士通では社員のエンゲージメント指標を非財務情報として公表しており、目標スコアは、グローバル企業をベンチマークとして算出した75としています。1on1とエンゲージメントの頻度や満足度が明確に相関することが分かり、経営層からも後押ししてもらって、1on1の更なる強化に取り組んでいます。
最初からすべての1on1がうまくいくはずはないので、人事として教育やeラーニングの活用を促し、管理職の「対話」スキルのさらなる強化を図っています。
また、1on1が全社に展開される中で、上司が部下に実施するという基本形以外にも、「斜めの関係で実施する1on1」「部下が上司に実施するリバース1on1」といった組織毎の工夫なども生まれていますので、好事例を拾い上げて社内に横展開することも心がけています。
対話型マネジメントを実践できる管理職の育成
主体性を引き出すためのキャリアオーナーシップ
近藤管理職には、対話型マネジメントを通じてメンバーの主体性を引き出すことが求められていると思います。メンバーの主体性をさらに高めるために、どんな施策に取り組まれているのでしょうか。
平松主体性を高めるために、先ほど紹介した「Purpose Carving」、ジョブ型人事の導入と「ポスティング」(社内公募制度)、そして、社員のキャリアオーナーシップを高めることに力を入れています。これまでのビジネス環境では、会社から言われた通りに動いているだけでも成長できました。
しかし変化が激しくて答えがない現代においては、指示待ちや受け身の状態では通用せず、新しいイノベーションを生み出すこともなかなか難しいでしょう。
一人ひとりの主体性を高めるために大事なことは、社員が「自分のキャリアを自分で作る意識」を持つことです。キャリアオーナーシップとは、将来目指す役職やキャリアを考えることだけではありません。日々の仕事への向き合い方、上司や同僚とのコミュニケーション、チームへの貢献、こうしたものもキャリアオーナーシップから生まれるものです。
富士通では社員のキャリアオーナーシップを高めるため、キャリア研修やe-learningに加えて、「キャリアCafe」という対話中心の参加型ワークショップを実施しています。「キャリアCafe」は、同世代の社員同士でキャリアの悩みや将来のありたい姿を語り合う場です。
キャリアという相談しにくい話題を共有でき、同じように悩みながら勇気を持ってチャレンジしている仲間の姿を知れることから、参加者の満足度はとても高くなっています。
また、法政大学の田中研之輔先生と共に開発した「キャリアオーナーシップ診断」も導入しています。WEBで簡単な質問に答えるだけで、キャリアオーナーシップの現状や改善に向けたヒントが表示されるもので、これまで約1万8,000回の利用がありました。
実施を強制しているわけではないのに、これだけの利用回数があるということは、キャリアに関する話は社内の人よりもシステムの方が相談しやすい側面もあるということだと思っています。
そして、「キャリアオーナーシップ診断」の結果データとエンゲージメントの相関関係を確認したところ、キャリアオーナーシップがある人ほど、エンゲージメントが高いという結果が出ており、これも興味深い結果だと思っています。
近藤キャリア自律やキャリアオーナーシップを推進することは離職等につながるのではないかと警戒される経営層の方もいますが、平松様はどのようにお考えですか?
平松日本ではキャリアオーナーシップを高める取り組みはこれまでされておらず、キャリアの決定権、つまり人事権を上司や人事、会社が持っていました。この状態ではキャリアオーシップは生まれません。部下は人事権を持っている上司の方を向き、上司の言うことを聞こうとするのが自然な心理です。
上司と部下の関係が仕組みによって確定されてしまい、 “指示待ち”や“受け身な社員”を生み出す形になっています。
キャリアオーナーシップは高めることは確かに離職等を生み出す可能性はあるでしょう。ただ、「人材流出する可能性は避けたい。でも、指示待ち社員は困る」というのは無理な話です。従って、会社として覚悟を決める必要はあると思います。
「キャリアオーナーシップを高め、社員の主体性を引き出す。そして、会社を更に魅力的なものとすることで離職を防ぐ」という覚悟です。
ポスティング制度が社員と管理職に与える影響
近藤社員の主体性を引き出すうえで、ポスティング(社内公募制度)も活用されていると伺っています。ポスティングがどれくらい活用されているか、また、管理職のマネジメントにどのような影響を与えているか、教えていただけますか。
平松富士通のポスティング制度では、募集されている社内のポジションが必要とされる経験やスキルの条件と共に公開されています。既にこのポスティング制度には約2万人が手を挙げ、そのうちの7,500人が合格して、実際に異動しています。
現在、常に1,000ポジションぐらいが公募されており、「このポジションに就くためには、こういうスキルや経験が必要」という具体的な目標が見えることで、学びや挑戦のモチベーションにもなっています。
ポスティング制度を運用する上では、不合格の人に必ずフィードバックを実施することを大事にしています。合格した社員は自分が目指していた仕事を任せられますから、必然的にモチベーションが高まります。そして、不合格の人にもきちんと評価された部分と不足だった部分をフィードバックすることで、次の学びにつなげてもらうことが大切だと考えています。
ポスティング制度は、エントリーシートと応募部署による面接で選考され、応募から1カ月程度で結果が決まります。そして、合格した時点で所属部署の上司に通知が行き、原則として通知から3カ月以内で異動させるという仕組みになっています。
ポスティング制度によって社内で人材が流動化すると、管理職に「良い人材を惹きつけたい」「いまの部下を引き留めないといけない」というモチベーションが生まれ、それがマネジメントスキルの自己研鑽に繋がっています。また、ポスティング制度を通じてメンバーの多様性が高まり、組織が活性化する事例も多く見られています。
令和の時代にあるべきピープルマネジメントとは
対話型マネジメントとストーリーを語る力
近藤これからのピープルマネジメントにおいて、管理職に求められることは何でしょうか。
平松大事なことは2つだと考えています。ひとつは先ほどお伝えした、対話型のマネジメントであり、コーチングの要素を取り入れたコミュニケーションです。そしてもうひとつは、共感されるビジョンを描き、自分の言葉でストーリーとして語る力です。
従来の中間管理職は、組織のトップから落ちてきた目標を受け取り、部下に振り分ける役割でした。しかしこれからは、目指すべき未来の姿をビジョンとして描き、社員が共感できるようなストーリーで共有することが大事になると思います。それが社員の主体性やコミュニケーションの起爆剤となります。
富士通では各部門の本部長クラスに、組織の目指す姿や指針などを含めたビジョンを相互にプレゼンし、ブラッシュアップする「本部長ビジョンピッチ」という機会を定期的に設けています。
人事が組織変革を実現するために大切なこと
近藤IT企業からDX企業への転換の中で、人事が主導して先進的な取り組みを数多く実施されてきたことがわかりました。最後に、大きな改革を実現するためには、人事はどのように社内に働きかけるべきか、お聞かせいただけますか。
平松意識すべきは、目指す方向性の共通認識を持つことです。人事の改革をしようとすると、どうしても対症療法的なアプローチになり、個別の施策に目が向きがちです。しかし、それでは企業を一新するような本質的な改革は難しくなります。
本質的な改革を実現するためには、各論ではなく、何を実現するのかという目指す先を合意することが大切です。私たちはまず、富士通が次に目指す姿になるための「HRビジョン」を打ち出しました。
社内外の多才な人材が俊敏に集い、社会のいたるところでイノベーションを創出する企業になるという「HRビジョン」は富士通全体のミッション・ビジョン・バリュー、そして、ビジネス方針と紐づいて、「これらを実現するためにどんな組織になる必要があるか」を言語化したものです。
そして、「HRビジョン」をより具体化した「HRコミット」として、すべての社員が魅力的な仕事に挑戦できる「チャレンジ」、多様・多彩な人材がグローバルに協働する「コラボレーション」、すべての社員が常に学び成長し続ける「ラーニング&グロース」を掲げました。
目指す先を合意したうえで、「だから人事制度をこう変えます」という順番が大切です。制度の各論から入ってしまうと、議論に終わりがありません。数ある施策を個別に見ると課題はあるかもしれませんが、全体を連動させて動かすことが大事だという合意を取り、動かしながら修正しています。
目指すゴールが共有・認識されていれば、各施策は柔軟な運用もしやすくなります。どんどん現場に権限を委譲して、施策を推し進めています。
途中で放り投げずに、ブラッシュアップしながら進み続けることが重要です。最初に目指す先をきちんと決めることで、「なぜ必要か」「なぜやり抜く必要があるか」が明確になります。個々の方法論はいくらでもありますので、よい施策をどんどん取り入れ、修正しながら、最終的にはしっかりとやり切ることが大事だと思います。
近藤本日は貴重なお話をいただき、ありがとうございました!
執行役員 EVP CHRO 平松 浩樹 氏
常務取締役 近藤浩充