ダイレクトリクルーティングは企業が求職者に直接アプローチできる「攻めの採用」手法として、中途採用でも急速に普及しています。
記事では、中途ダイレクトリクルーティングの主要サービス23選の機能・特徴を比較、また、導入成功のポイントやメリット、注意点も解説しています。中途採用でダイレクトリクルーティング導入を検討中の方は、ぜひご覧ください。
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<目次>
- ダイレクトリクルーティングとは
- 中途採用でダイレクトリクルーティングが向いている企業
- ダイレクトリクルーティングの費用相場・料金形態
- 自社に合った中途ダイレクトリクルーティングサービスの選び方・比較のポイント
- 【中途採用】おすすめダイレクトリクルーティング23選
- 中途採用でダイレクトリクルーティングを成功させるポイント
- スカウトメール作成のコツと効果的な配信時間
- 中途採用でダイレクトリクルーティングを利用するメリット
- 中途採用でダイレクトリクルーティングサービスを使うデメリット・留意点
- 中途ダイレクトリクルーティングの成功事例
- まとめ
ダイレクトリクルーティングとは
ダイレクトリクルーティングとは、サービスベンダーが保有する人材データベースを検索し、企業側から採りたい人材にメッセージを送る採用手法です。求人媒体への広告出稿や人材紹介会社からの推薦と違って、企業が能動的に採用活動を行えることから「攻めの採用」とも言われます。
中途採用では、労働人口の減少による売り手市場化の加速、また、生成AIやビジネスモデルを構築できる即戦力層のニーズが増す中で、自社が必要とする人材にピンポイントでアプローチできるダイレクトリクルーティングを導入する企業が増えています。
ダイレクトリクルーティングの魅力は、自社の採用基準に合った母集団形成ができること、また転職顕在層だけではなく潜在層にもアプローチできることです。また、企業の認知度が低くても求職者にアプローチが可能なことから、従来の「待ちの採用」では応募が集まりにくかったベンチャーや中小企業にとっても大きなメリットがあります。
なお、ダイレクトリクルーティングという言葉は、元々は「企業が直接応募者にアプローチする採用手法」を指し、ダイレクトリクルーティングサービス以外にも、LinkdInなどのSNS上でのアプローチやリファラル採用なども含みます。ただし、本記事では日本で一般的になっているダイレクトリクルーティングサービス(サービスベンダーのプラットフォーム上でスカウトを送信できるサービス)を指すものとして解説します。
中途採用でダイレクトリクルーティングの導入企業が増える背景
ダイレクトリクルーティングを導入して中途採用を行う企業も増えています。背景としては、
- 労働人口の減少による売り手市場化の加速
- 高度な知識労働の増加に伴う優秀層の取り合い
- 求人メディアの存在感の低下
などがあります。日本の生産年齢人口は少子高齢化の進行により、1995年の8,716万人をピークに減少しており、2050年には5,275万人、2065年には4,529万人に減少すると見込まれています。こうした状況もあり、企業が今後も存続・成長していくためには、さらに能動的に人材採用に取り組む必要があります。
*参考:総務省|令和4年版 情報通信白書|生産年齢人口の減少
また、近年は高度な知識労働をこなせる優秀層人材の取り合いが加速しています。IT・DX人材を始めとして、マーケティングやインサイドセールス、UXデザイン、PM、カスタマーサクセスなどの専門人材即戦力層も獲得競争が激化。こうした優秀層は転職潜在層であることも多く、潜在層にアプローチできるダイレクトリクルーティングを導入する企業が増えています。
また、こうした背景には、人材紹介の浸透やSNSを利用した転職サービスなど、求職者が転職先を探す方法も多様化し、従来の求人メディアの存在感が低下している点も要因となっているでしょう。
「キャリア層や専門人材を採用したい」というニーズが増す中で、企業側は自社にマッチしない応募者の対応コストを削減したいと考えており、その点でも求人メディアからのシフトが起こっています。
中途採用でダイレクトリクルーティングが向いている企業
次のような企業は、ダイレクトリクルーティングでの中途採用が向いているといえるでしょう。
- 優秀層や専門性の高い職種を採用したい
- 求人媒体で自社にマッチした人材と出会えなかった
- 人材紹介を使っており採用単価を下げたい
- 認知度が低い・不人気業種等で母集団形成が難しい
優秀層や専門性の高い職種を採用したい企業
ダイレクトリクルーティングは、転職市場では希少な専門性の高い職種を採用したい企業に向いています。例えば、元々の母数が少ないエンジニアやDX人材、マーケター、法務、UXデザイナーなどは、従来の採用手法ではなかなか応募が期待できません。特に、認知度が低い企業の場合、求人も見てもらえない可能性もあります。
またこうした優秀層や専門性の高い人材は、業界内の人脈を持っていることも多く、転職顕在層として転職市場に登場しにくいものです。一方で、こうした層は「より良いキャリア形成に向けて」という姿勢で情報収集に貪欲なことが多く、ダイレクトリクルーティングに登録している人材も多いです。
ダイレクトリクルーティングであれば、こうした優秀層、専門性の高い職種の人材を検索して、自社から積極的にアプローチをし、認知してもらうことが可能です。自社で働く魅力、得られる経験や待遇、将来の展望などの魅力付けを行い、応募を検討してもらうこともできるでしょう。
求人媒体で自社にマッチした人材と出会えなかった企業
ダイレクトリクルーティングは求人媒体を利用して、自社にマッチした人材と出会うことができなかった企業にも効果の高い採用手法です。
求人広告での募集は不特定多数が対象となるため、必ずしも自社が求める採用要件を満たす求職者からの応募があるとは限りません。場合によっては、採用担当者は要件に満たない求職者対応に多くの工数が使われることもあります。
しかし、ダイレクトリクルーティングは企業が求める人材に直接アプローチすることが可能です。採用要件のスキルや経験などで検索し、自己PRなども確認したうえでスカウトメッセージを送ることができます。つまり、書類選考を通過した人だけを採用ターゲットとすることができます。
人材紹介を使っており、採用単価を下げたい企業
ダイレクトリクルーティングを使うことで、人材紹介よりも採用コストを抑えることも可能です。
人材紹介の採用単価は、一般的には採用人材の理論年収の30~40%が相場です。例えば、年収600万円の人を採用した場合には、180~240万円の採用費が発生することになります。一方で、ダイレクトリクルーティングの費用体系は、月額の基本料+採用成功時の成功報酬が30~60万円程度で設定されているケースが多くなります。
自社で人材を検索しスカウトを打ち、日程調整などの対応も行う工数は生じますが、人材紹介を使う場合と比べると、大きく採用単価を低減できるでしょう。
認知度が低い、不人気業種等で母集団形成が難しい企業
ダイレクトリクルーティングは認知度が低い企業、不人気業種等で母集団形成が難しい企業にも向いている採用手法です。
認知度が低い企業の場合、求人媒体を利用しても応募があまり期待できません。求職者は業種、職種、勤務地、年収などの希望条件で求人を検索した際、画面上で知名度が高い企業からクリックして詳細を確認する傾向があります。人材紹介を利用した場合も同様で、求職者は認知度が高い企業への応募を優先する傾向があります。また不人気業種の場合、求人媒体に掲載しても見てくれる人が少ないという状況になる可能性もあります。
しかし、ダイレクトリクルーティングであれば、求職者に直接コンタクトを取ることができるため、働きやすさ、仕事のやりがい、得られる経験、企業の経営方針などをアピールすることで応募を検討してもらえる可能性があります。
ダイレクトリクルーティングの費用相場・料金形態
ダイレクトリクルーティングを利用する場合、サービスやプランにより異なりますが、料金体系は成果報酬か定額型、もしくは双方を組み合わせた形態となります。最も多いのは月額費用+成果報酬というパターンです。
成果報酬と定額型について表で表すと次のようになります。
成果報酬型 | 月額課金型(定額) | |
仕組 | 採用成功し入社が決定した時点で費用発生 | 月額や年額でサービス利用料が発生 |
特徴 | 入社決定時に費用が発生するためリスクがない | 活用することで採用単価が下がる |
費用相場 | 理論年収の15-20%、また30-60万円程度 | 月額15-30万円程度 |
成功報酬型
成功報酬型の場合、採用が成功して内定や入社が決定した時に費用が発生する形です。費用としては、理論年収の15-20%前後や30-60万円程度で設定しているサービスが多いでしょう。
採用が決定となるまでは費用が発生しないため、コストが無駄にならずリスクなく運用することができます。費用が発生するタイミングはサービスによって異なりますが、人材紹介と同じく内定承諾した時点で費用が発生して、入社時点で請求が来るケースが基本です。
月額課金型(定額)
月額課金型(定額型)は、人材データベースの利用料を月額や年間契約する料金体系です。採用人数にかかわらず、一定の料金で利用できることが特徴です。
利用期間中に何名採用しても追加費用は発生しないため、採用人数が多ければ多いほど採用単価を下げることができます。逆に言うと1人も採用できなくても費用が発生してしまいます。
基本料の契約は、数か月~1年ほどの契約期間で設定されているサービスが多いです。そのため、年間を通してコンスタントに中途採用を行っていない企業にとっては、少し使い勝手が悪い側面もあるかもしれません。
基本料+成果報酬型
多くのダイレクトリクルーティングは前述のように「基本料+成功報酬」の組み合わせになっています。人材データベース利用料を低めに設定する代わりに、成功報酬を組み合わせている形です。
成功報酬はサービスによって、また同じサービス内でも職種や年収等によって異なることもありますが、一人あたり30~60万円程度が一般的です。中途領域(即戦力層)における人材紹介サービスの成果報酬は想定年収の30~40%となるため、人材紹介と比べると圧倒的に安い成功報酬となります。
自社に合った中途ダイレクトリクルーティングサービスの選び方・比較のポイント
中途採用向けのダイレクトリクルーティングサービスも様々なものがあり、自社に合ったサービスを選ぶことが大切です。主な比較のポイントとしては次のようなものがあります。
- 登録者の属性と自社の採用ターゲットが合っているか
- スカウトの返信率・面談率はどうか
- ユーザーの登録項目は使いやすいか
- 自社の求める機能・サービスがあるか
- 料金形態や費用感が合っているか
それぞれ解説します。
登録者の属性と自社の採用ターゲットが合っているか
ダイレクトリクルーティングサービスを選ぶ際に最も重要と言えるのが、自社が採用したい人材が登録者の中に多く含まれているかです。サービスによりコンセプトや登録者の属性が異なるため、自社の採用ターゲットと合っているかどうかを確認することが必要です。
中途採用向けダイレクトリクルーティングサービスも、
- 若手特化
- エンジニア特化
- ハイクラス特化
- グローバル人材特化
- マネジメント層特化
といった形で特化型のサービスが増えていますので、採用したい属性の求職者が多く利用しているサービスを選ぶと良いでしょう。導入前に事前に問い合わせして確認してみる方法も有効です。また、求職者向けの広告や登録ページなども確認することがおススメです。
スカウトの返信率・面談率はどうか
スカウトの返信率や面談率は、採用につながる重要な指標です。KPIとする企業も多いでしょう。そのためダイレクトリクルーティングサービスの導入前には、忘れずに確認して比較することが大切です。
注意点としては、スカウトの返信率・面談率が高い場合には、送信できる件数に上限がある場合が多いことです。そのため、高ければ良いというわけではありません。他のダイレクトリクルーティングサービスと比較して数値が高い/低い場合、何らかの理由や事業コンセプトがある場合もありますので、それを確認するとよいでしょう。
ユーザーの登録項目は使いやすいか
ダイレクトリクルーティングは人材データベースを検索し、自社が採用したい求職者を探す必要があります。その際、ユーザーの登録項目数が充実しているほど、自社にマッチした人材を探しやすくなります。
社歴や経験業務のほか、保有資格、所有スキルなど登録項目が詳細なほど、採用したい人材を探しやすくなります。エンジニア採用を考えているのであれば扱える言語、スキルレベルも検索できると参考にしやすくなります。
こうした能力やスキル面以外にも、これからどんな仕事をしていきたいのか、価値観なども掲載されていると、候補者と自社とのマッチングをより考えやすいでしょう。
自社の求める機能・サービスがあるか
ダイレクトリクルーティングを比較する際には、自社の求める機能・サービスがあるかもチェックのポイントです。具体的には、
- 求職者の検索項目が豊富である
- 管理画面が操作しやすい
- スカウトメッセージの配信予約機能がある
- 求職者とのメッセージのやり取りがしやすい
- 日程調整が管理画面上でしやすい
などがあげられます。サービス導入を検討する場合、可能な限りデモ画面や機能を確認するようにしましょう。人事担当者が使いやすい機能・サービスがあることでスムーズにスカウトを進めやすくなり、採用効率を高めることができます。
料金形態や費用感が合っているか
料金形態や費用を確認し、自社の採用人数や採用単価と合っているかのチェックも必要です。自社の予算にあったサービスを導入しましょう。
前述の通り、ダイレクトリクルーティングサービスの料金体系は主に以下の3つです。
- 基本利用料+成果報酬型
- 成果報酬型
- 定額制
契約期間は半年か1年程度であることが多いため、自社が今後半年から1年間の採用活動で何名採用したいか、職種や年収レンジの内訳等がどうなっているかを明確にしたうえで、費用やプランを比較しましょう。
各サービスを利用する場合の固定費や成功報酬がどれくらいになるのか。また、活用の成功パターン・堅実パターンを考え、費用総額や単価を計算し予算内に収まるかを確認するとよいでしょう。また、成果報酬の場合には、早期退職時の返金についても確認が必要です。
【中途採用】おすすめダイレクトリクルーティング23選
サービス名 | 会員数 | 特徴 | 費用 | スカウト通数 |
BizReach(ビズリーチ) | 247万人以上 | 全方位型。求職者登録時に審査ありのため、一定の経験やスキルのある人材と出会える確率が高い | 基本利用料+成果報酬 | プランにより異なる |
Green | 120万人以上 | IT/Web業界に特化 | 初期費用+成果報酬 | 1000通/月 |
dodaダイレクト | 345万人 | 全方位型。最短1日で面接設定が可能 | ・定額プラン ・月額利用料+成果報酬プラン | プランにより異なる |
Wantedly | 400万人 | 若手層。自社の想いやミッションを強調した紹介ページ作成 | 定額制 | 50通 |
エン転職ダイレクト | 413万人 | 全方位型。特別感のあるお知らせ表示で開封率をアップ | 初期費用 | 400~2000通 |
LinkedIn(リンクトイン) | 約300万人(国内) | ビジネス向けSNS | 定額制 | 150通 |
転職DRAFT(ドラフト) | 非公開 | ITエンジニアに特化、競争入札形式 | 成果報酬 | – |
AMBI(アンビ) | 約120万人 | 若手ハイキャリアに特化 | 基本利用料+成果報酬 | プランにより異なる |
Eight career design(エイトキャリアデザイン) | 約350万人 | 名刺情報を元にしたプロフィール情報から検索 | 定額制 | 非公開 |
Findy(ファインディ) | 約10万人 | AIによるスキル判定でエンジニアとマッチング | 月額費用+成果報酬 | 非公開 |
LAPRAS SCOUT(ラプラス スカウト) | 約3.5万人 | ハイクラスITエンジニア特化 | ・完全月額固定 ・月額+成功報酬 ・完全成功報酬 | 非公開 |
リクルートダイレクトスカウト | 非公開 | 幅広い年齢・年収帯・職種の求職者が登録 | 成果報酬型 | 制限なし |
ミドルの転職 | 250万人 | 30代・40代の求職者が中心 | 要問合せ | プランにより異なる |
openwork(オープンワーク) | 640万人 | 実際に働いた経験のある社員のクチコミを掲載 | 成果報酬型 | 非公開 |
paiza(パイザ) | 約78万人 | ITエンジニアに特化 | 成果報酬型 | スカウトメールの種類により異なる |
Offers(オファーズ) | 2.5万人以上 | エンジニア・デザイナー採用に特化 | 成果報酬型 | 非公開 |
Liiga(リーガ) | 約3.8万人 | 20代ハイクラス人材が中心 | 初期費用+月額料金 | 無制限 |
Forkwell Jobs(フォークウェルジョブズ) | 約5.9万人以上 | エンジニアに特化 | 要問合せ | 週ごとに付与、上限あり |
レバテックダイレクト | 45万人 | ITエンジニア・デザイナー採用に特化 | 初回契約料+成果報酬 | 20通/月 |
CareerCross(キャリアクロス) | 非公開 | グローバル人材採用に特化 | ・掲載課金型プラン ・成果報酬型プラン | 非公開 |
YOUTRUST(ユートラスト) | 25万人以上 | IT業界の人材が多く登録するキャリアSNS | 要問合せ | プランにより異なる |
アマテラス | 非公開 | ベンチャー・スタートアップ志向人材専門 | ・サブスク型課金プラン ・成果報酬型プラン | 非公開 |
PayCareer(ペイキャリア) | 非公開 | IT業界経験者が中心 | 初期費用+面談費用 | 非公開 |
*本表および掲載内容は、2024年12月時点でWebサイト上などで公開されている情報を参考に作成しています。最新の情報が知りたい方は、各サービス企業にお問い合わせください。
BizReach(ビズリーチ)
「BizReach」は、247万人以上(2024年4月末時点)の即戦力人材にスカウトを送ることができるサービスです。30代以上が全体の7割を占めており、即戦力が多く登録しています。職種や業界、年齢など17万パターン以上の検索が可能なので、より自社にあった人材を探すことができます。
求職者がデータベースに登録する際には審査を行っており、一定の経験やスキルのある人材と出会える確率が高いです。
■機能
・候補者検索機能
職種や業種を掛け合わせて候補者を検索することが可能。自社が欲しい人材をピンポイントで見つけることが可能です。「新着マーク」付きの人にアプローチする、といったこともできます。
・スカウト送信予約機能
土日や営業時間外に作業する場合に便利な「スカウト送信予約」の機能があります。
■料金
スタンダードとプレミアムの2つのプランがあり、いずれも要問合せです。
Green
「Green」は、IT/Web系人材の経験者採用に特化したサービスであり、IT業界やベンチャー企業を中心とした9000社(2023年8月)が利用しています。登録者の60%がIT/Web系人材であり、若手経験者の採用に強いサービスです。
特徴としては、プロのライターが自社の紹介文を書いてくれるということです。自社の魅力を伝えることができるので、より多くの応募を獲得できます。また、採用コストは地域ごとに一律になっており、掲載期限も無期限なのでコストに関するリスクを抑えることができます。
■機能
・スカウト機能
「一括アプローチ」「個別スカウト」と使い分けて求職者にアプローチすることができます。求職者へのアプローチは無制限です。
・「気になる」機能
スカウトの前に、気になる求職者へ「気になる」を通知することで企業の存在を知らせることができます。
・「会いたい」機能
「気になる」を送信してくれた求職者に対し、カジュアル面談をオファーすることができます。
・ダッシュボード機能
ダッシュボードでは応募状況、会社ページPV、応募率など簡単なデータ分析をすることができます。
■料金
成功報酬は職種別に一律60~120万円
dodaダイレクト
「doda ダイレクト(旧doda Recruiters)」は、求人サイトのdodaのデータベースの約317万人(2023年6月末時点)に対して、直接スカウトできるダイレクトリクルーティングサービスです。
求職者の職種やスキル、経験などの登録情報を確認した上でスカウトメールを送ることができます。また、「プレミアムオファー」という機能があり、受信BOX内で2週間上位に表示され、開封率が高くなる仕組みもあります。
■機能
・候補者検索機能
dodaの持つ日本最大級のdodaスカウト会員データベース登録情報から経験職種やスキル、居住地、年収、資格など自社の求める条件に合う転職希望者を直接検索し、ピンポイントでアプローチが可能です。
・スカウトメール
「プレミアムオファー」としてスカウトメールを送ることが可能。プレミアムオファーは、受信BOX内で2週間上位表示され、後から届いたDMよりも上位に表示され続けます。
・送信予約機能
予約送信機能を利用することで、スカウトメールを日時指定して送信することも可能です。
■料金
・ライトプラン:利用期間8週間 基本料金80万円
・スタンダードプラン:利用期間24週間 基本料金180万円
・プレミアムプラン:利用期間48週間 基本料金330万円
※いずれのプランも追加スカウト通数は100通につき16.5万円
Wantedly
「Wantedly」は、通常の募集サイトとは異なり、企業の「想い」に対する共感から採用につなげるサービスです。エンジニアのユーザーが多く、全体の30%を占めています。
Wantedlyの大きな特徴は、自社の想いやミッションを強調した紹介ページです。自社の想いに共感した人材を集めることができるので、条件や知名度だけでは動かない意欲ある人材にアプローチできます。求職者に関しても、プロフィールにはこの先やってみたいことや考え方などが掲載されているので、自社にマッチしそうな人材にアプローチすることができます。成果報酬なしで毎月定額の料金モデルです。
■機能
・募集機能
企業概要や事業内容、募集職種などを記載したい募集ページを作成する機能です。なぜやるのか(ビジョン)も載せることで共感を呼ぶ内容にすることができます。
・ストーリー
企業のさまざまな情報(創業ストーリー、社員のインタビュー記事など)を発信できるブログ機能です。
・ミートアップ
イベント開催機能です。自社に興味を持った人々とディスカッションなどを行うイベントを開催することができます。
・無料スカウト
ダイレクトスカウトオプションを契約しなくても、スカウトができる無料のサービス(無料スカウト)です。条件に該当する候補者に送付することができます。
■料金
・ライトプラン
・スタンダードプラン
・プレミアムプラン
いずれのプランも成果報酬無しの定額制。要問合せ
エン転職ダイレクト
「エン転職ダイレクト」は、求人サイト『エン転職』を運営するエン・ジャパン株式会社が運営するサービスです。エン転職を運営するからこそ、登録者375万人(2022年6月)のスカウトデータベースがあり、豊富な人材から探すことができます。エン転職ダイレクトのユーザーの46%が同職種の経験が5年以上であり、即戦力となりうる人材が豊富です。
他サービスとの大きな違いは、「スカウト理由を記載する」機能が必須項目としてあること。なぜスカウトをするのかといった理由まで伝えることが可能です。カスタマーサポートも充実しており、効果を高める求人票の書き方や、サービスの効果的な活用方法などをアドバイスしてもらえます。
■機能
・検索後の絞り込み機能
レジュメの未読/既読、検討中リストへの未登録/登録済、スカウトの送信状況など検索後の絞り込み機能が充実しています。
・シークレットスカウト機能
シークレットスカウト(非公開求人)を送ることができます。2週間、ユーザーのメールボックスで上位表示され、他のメールに埋もれることがありません。
・13種類のスカウトメール
特典を付けたスカウトメールを送ることができます。「一次面接免除」「いきなり社長面接」といった選考フローを免除する特典など13種類の特典があります。
■料金
・ベーシックプラン 80万円
・アドバンスプラン 180万円
・プロプラン 330万円
LinkedIn(リンクトイン)
LinkedIn(リンクトイン)は世界最大のビジネス向けSNSです。全世界で8.5億人以上、日本国内だけでも約300万人が登録しています。「登録者は外国人ばかり」というイメージが強いですが、日本でも外資系企業やエンジニアを中心に多くの人が利用しています。
元々がビジネス特化のSNSということで、有料でダイレクトリクルーティングとしてサービス利用することができます。検索機能が充実しており、自社のニーズに合った候補者を容易に探すことができます。
特にLinkdlnには「ブーリアン検索」という独自の便利機能があります。ブーリアン検索というのは「AND(両方の条件を満たしている)」「OR(どちらかの条件を満たしている)」「NOT(条件を満たしていない)」など、条件を組み合わせて、より自社に合っている候補者を見つけ出せる機能です。
■機能
・ 企業ページの作成
企業ページは無料で制作することができ、記事の投稿も可能。有料版であればカルチャーページを作成することも可能です。
・スカウトメール(InMail)
リンクトインではスカウトメールのことをInMailといいます。スカウト送信は無料でもできますが、つながっていることが必要です。有料の「LinkedIn Recruiterライセンス」を利用すれば、つながっていない候補者にもメッセージを送ることができます。
・求人掲載
有料プランになりますが、企業ページに求人を掲載することができます。
■料金
要問合せ
転職DRAFT(ドラフト)
転職DRAFTはITエンジニアに特化した成功報酬型のダイレクトリクルーティングサービスです。
厳格な審査を通過したエンジニアのみ参加可能であり、指名の時点で年収を提示するためレベルの高い人材にアプローチできます。返信率、面談承諾率ともに高く、高確率でエンジニアに会えるのも転職DRAFTの大きな特徴です。
■機能
・スカウト(エンジニア指名)
ドラフトが開催されるとエンジニアのレジュメを閲覧できるようになります。気になるエンジニアを指名し「面談交渉を承諾する」「辞退」などの返答を待ちます。
■料金
要問合せ
AMBI(アンビ)
AMBI(アンビ)はポテンシャルを重視した若手人材に特化したスカウトサービスです。すでに高い水準のスキルやキャリアを持っている人材にもアプローチできますが、今後の成長に期待した採用をできることがAMBI(アンビ)の特徴です。
若者向けということで、最新のビジネストレンドや活躍している若手のインタビュー特集記事、人事担当者やヘッドハンターが求職者の合格可能性を判定する「マイバリュー」など、独自の機能もあります。
■機能
・求人票掲載
AMBIへの求人票掲載で優秀人材に露出が可能。
・スカウト機能
自社に合う人材に対して直接アプローチすることができます。
■料金
【基本利用料】(1年間)
・ライト:60万円
・レギュラー:90万円
・プレミアム:120万円
【成功報酬】
理論年収の20%
【スカウトメール追加利用料】
500通/5万円
Eight career design(エイトキャリアデザイン)
Eight career design(は名刺管理サービスで有名なsansanの個人向け名刺管理アプリEightを母体とするダイレクトリクルーティングです。Eight career designの登録者に名刺交換が母体ということもあり、ビジネスパーソンとして実績があるキャリア層が多いです。
■機能
・タレントプール機能
タレントプールは、採用したいユーザーを追加しておける採用候補者のお気に入り一覧です。候補者とつながっている自社社員ユーザーの確認、登録ユーザーの転職意欲の上昇やプロフィールの更新など通知として受け取ることができます。
・スカウト機能
タレントプールに登録している候補者に対してスカウトメッセージを送ることができます。自社社員とのつながりが確認できた候補者に関してはリファラル採用、つながりが無い場合はダイレクトスカウトのアプローチとなります。
■料金
定額制:月額10万円~
Findy(ファインディ)
Findy(ファインディ)は、AI(2017年にリリースしたスキル偏差値)によるスキル判定で自社に合ったエンジニアとマッチングできるスカウト型のエンジニア採用サービスです。
スキル偏差値とは、GitHubの公開リポジトリを対象として「どのくらいコミットしているのか?」「他のプロジェクトへどれだけ貢献しているか?」「他者からのコード支持やアカウントの影響力はどのくらいあるのか?」などを中心に、独自のアルゴリズムで解析してスコアリングしたものです。
スキル偏差値と年収の関係性については、職種や経験年数などによって異なるため一概には言えませんが、目安としては以下の通りです。
スキル偏差値60:平均年収500万~550万円
スキル偏差値73以上:平均年収が900万~1000万円
このようにエンジニアをスキルレベルで検索できることがユニークなサービスです。
■機能
・GitHubからスキル偏差値を算出
登録エンジニアのGitHubを分析してスキルレベルをスコアリングして表示。スカウトを送る参考にすることができます。
・いいね送信機能
企業からの「いいね」送信に対して候補者側の「いいかも」返信があるとスカウト送付可能になります。
■料金
ターゲット別にベーシックプラン、プレミアムプランが提供されています。
初期費用+成功報酬の料金設定で、要問合せとなります。
LAPRAS SCOUT(ラプラス スカウト)
LAPRAS SCOUT(ラプラス スカウト)は、多くの自社開発企業がハイレベルなITエンジニアの採用に成功しているサービスです。2024年10月時点で登録者数は35,000人を超えているエンジニア特化のダイレクトリクルーティングです。
LAPRAS SCOUT(ラプラス スカウト)では、ダイレクトリクルーティング業務の代行サービスも提供しており、求人票の修正、候補者のピックアップ、興味通知送付、スカウト送信などを利用できます。また、自社運用される場合でも、メッセージがアドバイスや添削などのサービスが提供されています。
■機能
・JOB(求人)自動作成機能
ChatGPTを活用してエンジニアが知りたい内容が網羅された求人票のドラフトを自動作成します。
・タレントプール機能
LAPRAS SCOUTで見つけた候補者をタレントプールに登録し、社内で簡単に共有できます。転職意欲の変化も通知してくれるのでアプローチのタイミングを逃しません。
・興味通知機能
気になる候補者へ興味があることをボタン1つで簡単に通知できます。
・スカウトメール機能
LAPRASポートフォリオを活用することで、候補者にパーソナライズしたスカウトメールが書くことができます。
■料金
初期費用+月額費用の月額制
リクルートダイレクトスカウト
リクルートダイレクトスカウトは主にハイクラス人材を対象としたダイレクトリクルーティングサービスです。認知度が高く、毎月2万人を超える求職者が登録。豊富な人材データベースも魅力といえるでしょう。
■機能
・AIによるレコメンド機能
AIによるレコメンド機能で自社にマッチする求職者を探すことができます。
・スカウト送信数・求人掲載数は無制限
スカウト送信数の上限なし。求人掲載数も無制限。
・リクルートの求職活動支援サービスと連携
「リクルートエージェント」「リクナビHR Tech採用管理」とも連携。求人票をリクルートエージェントにも掲載し、求人・スカウト・応募を同一システム上で一元管理できます。
■料金
導入費は無料。入社決定時に課金(入社時の理論年収×15%)
ミドルの転職
「ミドルの転職」は、エン・ジャパン株式会社が運営するダイレクトリクルーティングサービスで、特に30代から40代のミドル世代に特化しています。
管理職や経営幹部、プレイングマネージャーなどのハイクラス人材が多く登録していることも特徴です。
■機能
・「会ってみたい」機能
自社の求人に対し「気になる」を押してくれた候補者へ企業側から「会ってみたい」という意思を伝えることができます。
・Web面談機能
Web面談をミドルの転職サイト上で行うことが可能です。
■料金
要問合せ
OpenWork(オープンワーク)
OpenWork(オープンワーク)は、企業の口コミを活用したダイレクトリクルーティングサービスです。OpenWorkに登録している人材に対して、企業がスカウトを送信し直接アプローチすることができます。
転職活動を始める際、企業の口コミをチェックする人は多く、転職活動を本格的に始めていない潜在層にもアプローチすることが可能です。
■機能
・候補者検索機能
学歴や経歴、希望の職種など様々な条件で絞り込んで候補者を検索できます。
■料金
・初期費用・月額料金は無料
・中途採用単価 80万円/人
paiza(パイザ)
paiza(パイザ)は、エンジニア採用に特化したダイレクトリクルーティングサービスです。独自のプログラミングスキルチェックにより、エンジニアの開発スキルを、独自のテストとジャッジシステムで可視化。自社が求める実力のエンジニア採用を可能としています。
■機能
・スカウト機能
要件に合ったスキルレベルの人材に限定してスカウトできるので、効率的に応募獲得・選考・採用が可能です。
■料金
成果報酬型(内定者のランクにより報酬額は変動)
Offers(オファーズ)
Offers(オファーズ)はエンジニアやデザイナーの採用に特化したダイレクトリクルーティングサービスです。登録ユーザーの4割以上が経験豊富なハイクラス人材で大手企業のリードエンジニアからスタートアップのCTOまで幅広くマッチングが可能です。
■機能
・求職者検索
使用言語やフレームワークなど細かいスキルで検索条件を設定し候補者を絞り込むことができます。
・詳細なプロフィール確認
候補者が任意で連携したGitHubなどのSNS情報を確認することができます。
■料金
成果報酬型(業務委託、正社員等で金額は異なる)
Liiga(リーガ)
Liiga(リーガ)は若手のハイクラス人材をターゲットとしたダイレクトリクルーティングサービスで、20代を中心としたハイクラス人材を採用したい企業に適しています。
■機能
・会員検索機能
「戦略コンサルタント」、「プライベート・エクイティ・ファンド」といった、専門的な職種・業種での絞り込み、ターゲットの抽出が可能です。
・スカウトレポート機能
送付したスカウトのうち、どのスカウトの開封率が高いのか・どのような人材が開封しているかなどを集計、改善に活用できます。
■料金
初期費用+月額料金(要問合せ)
Forkwell Jobs(フォークウェルジョブズ)
Forkwell Jobs(フォークウェルジョブズ)はエンジニア採用に特化したダイレクトリクルーティングサービス。転職意欲もスキルレベルも高いエンジニアが多く登録していることが特徴です。
■機能
・スカウトメール機能
一斉送信機能がなく、一人ひとりに合わせたスカウトメールを作成し個別に送信。そのため返信率が高い傾向があります。
・エンジニア専用ポートフォリオ
開発言語は細かいレベルが設定され、エンジニアのスキルレベルで検索が可能です。
■料金
要問合せ
レバテックダイレクト
レバテックダイレクトは、ITエンジニアやデザイナーに特化したダイレクトリクルーティングサービスです。業界最大級の登録者数を保有しています。
他社エージェント(人材紹介会社)に登録者データベースを公開していないため、スカウトが埋もれにくいため返信率が高いこと、AIを用いたレコメンド機能があり、マッチ度の高い候補者から自己応募が来る仕組みも特徴です。
■機能
・検索機能
開発言語など細かい条件での絞り込みができるため、適切なターゲットに絞ってスカウトを送信することが可能です。
・ピックアップ機能
ピックアップ機能は、レコメンド機能と絞り込み条件を用いて日次で8名のおすすめ人材をピックアップする機能です。
・自動追送/求人送付機能
自動追送/求人送付機能とは、スカウトメール送付後のリマインドメールや、設定した検索条件に合致する人に求人を自動で送信する機能です。
■料金
初回契約料+成果報酬 要問合せ
CareerCross(キャリアクロス)
CareerCross(キャリアクロス)はグローバル人材の採用に特化したダイレクトリクルーティングサービスです。特にバイリンガルやマルチリンガルのプロフェッショナルを求める企業、国籍を問わずスキルの高いデジタル人材が欲しいといった企業に適しているでしょう。
■機能
・求人検索
キーワード検索に加え、日英言語レベル、職務経験など詳細な条件を設定して検索を行う事ができます。
■料金
・掲載課金型プラン
・成果報酬型プラン
いずれも要問合せ
YOUTRUST(ユートラスト)
YOUTRUST(ユートラスト)は社員の「友人」の「友人」などに多角的につながり、アプローチすることができるキャリアSNSです。そのため転職市場に出てきづらい、優秀な転職潜在層の人材確保ができることが期待できます。
社員の友人、知人だからこそ自社のカルチャーにフィットする人材である可能性が高いともいえ、スカウトの際には反応も得られやすいでしょう。転職意欲・副業意欲の高さも定期的にユーザーが更新するため、リアルタイムに確認できることも特徴です。
■機能
・候補者をリスト化して共有
スカウトしたい候補者をリスト化してメンバーと共有。職種や優先度ごとにリスト化も可能で、的確なタイミングでのアプローチすることができます。
・転職意欲・副業意欲の見える化
候補者のリアルタイムの「転職意欲・副業意欲」が4段階で見えるので、意欲状況に合わせた絞り込みやスカウト文面のカスタマイズができます。
■料金
要問合せ
アマテラス
アマテラスはスタートアップのダイレクトリクルーティングに特化したサービス。スタートアップ志望者のみが登録していることが特徴です。また、企業もAmaterasに登録するには同社独自の審査を受け、成長ポテンシャルの高い優良企業と認定される必要があります。
■機能
・スカウト機能
スタートアップ志望の求職者ばかりが登録しているため、高いスカウト返信率を実現しています。
■料金
・サブスク型課金プラン
・成果報酬型プラン
の2つがあり要問合せ。
PayCareer(ペイキャリア)
PayCareer(ペイキャリア)は日本初で唯一の「面談課金」モデルのダイレクトリクルーティングサービスです。審査制を導入しているため、実務経験を積んだ優秀な候補者のみにアプローチすることができます。
企業と面談後、求職者は面談報酬を受け取ることができ、またスカウト送信時に「報酬」を提示するため、返信率や面談設定率が高くなることが特徴です。
■機能
・シンプルなスカウト機能
スカウト文面を作成する必要はありません。報酬ポイントを入力して送信するだけで、高確率で返信が届きます。そのため、毎日のスカウトに費やす工数を大きく減らすことができます。
■料金
初期費用+面談費用
初期費用はプランにより異なり、要問合せ。
中途採用でダイレクトリクルーティングを成功させるポイント
中途採用でダイレクトリクルーティングを成功させるポイントとしては以下があります。
- 採用したい人物の要件を明確にする
- スカウト配信の工数を確保する
- カジュアル面談を組み込む
- 1人1人の経歴や志向にあわせたメッセージを送る
- 開封率や返信率のPDCAを回す
採用したい人物の要件を明確にする
まず最初に、自社が採用したい人物像を明確にすることが重要です。どのようなスキルや経験を持つ人材を採用したいかを明らかにしましょう。そうすることで、利用すべきダイレクトリクルーティングサービスの選定がしやすくなります。
また、いつまでに何名採用したいのかといったことも事前に明確にしておくと、サービス選定や採用活動もスムーズに進むでしょう。
スカウト配信の工数を確保する
ダイレクトリクルーティングは人材を日々検索し、アプローチしたい人材ごとにスカウトメールを作成、送信を行うことが必要です。そのため、スカウト配信の工数を確保することが必須といえます。できればダイレクトリクルーティングにコミットする専任の担当者を配置するとよいでしょう。
ダイレクトリクルーティングサービスによっては、スカウト配信に関する業務を代行することが可能な場合もありますが、できれば社内の担当者が行う方が良いでしょう。スカウト配信の作業を外注するために人材の採用要件を伝えたとしても、本当の自社の採用ニーズ、細かいニュアンスは伝え切れない可能性があります。
また、社内の担当者がスカウト配信も含め採用のサイクルを回すことで、採用ノウハウの蓄積にもつながります。工数が大きくても自社でスカウト配信も含めて丁寧に行った方が、PDCAも回しやすくなります。
カジュアル面談を組み込む
中途向けダイレクトリクルーティングには転職潜在層も多く登録しています。特に優秀層や専門性が高いキャリア層は情報収集のために登録をしているケースが多く、就業中という転職潜在層が多いでしょう。
転職潜在層に対してはいきなり面接を設定するとハードルが高くなってしまうため、気軽に応募できる「カジュアル面談」を設定することが一般的です。カジュアル面談の目的は企業と求職者がお互いをよく知ることです。
カジュアル面談を実施することで、候補者が自社の良さを知り、志望度が高まり、応募を決めるケースも多くあります。企業にとっても求職者の価値観やプロフィール確認ができるため、メリットも大きいです。
カジュアル面談の効果を高めるためには、採用ターゲットに合わせて幹部層や現場の協力を得て、適切に参加者をアテンドすることが大切となります。
CEOが参加して企業の方向性やこれからの事業展開を話すのが効果的な場合も多いです。特にスタートアップの場合には、求職者はCEOの人柄や事業への熱意を重要視することも多いため、カジュアル面談への参加は有効と言えるでしょう。
また、現場責任者が参加すると、入社後の業務について双方が確認しギャップを防ぎやすくなります。また、求職者の詳しいスキルを見極めるためにも有効です。社内の雰囲気やコミュニケーション方法を伝えるなどもできるでしょう。
求職者のプロフィールやカジュアル面談で確認したい内容などを考慮し、自社からの参加者をアテンドしていきましょう。求職者の応募ハードルが下がるカジュアル面談は、採用難易度が高い優秀層や専門職に対して、自社の魅了付けをする場としてとても重要です。
1人1人の経歴や志向にあわせたメッセージを送る
ダイレクトリクルーティングを中途採用で利用する場合、求職者それぞれに合わせたメッセージを送ることが重要です。
メッセージを送る際には、相手の経歴や職務内容、志向性を踏まえて「あなたのこうした経歴に興味を持った」「どんな点が自社とマッチすると考えた」かなどを求職者ごとにカスタマイズしてメッセージを送ることが大切です。
優秀層や専門性の高い職種の求職者は1日に何通もスカウトメールや求人紹介を受け取っているでしょう。そのため、そうしたメッセージの中で埋もれず自社に興味を持ってもらうには、しっかり経歴や職務経歴を確認して上で「あなただからメッセージを送った」と感じてもらうことも大切です。
ベースのテンプレートを数パターン作成し、送信時に人材ごとに内容をカスタマイズして送るようにすると良いでしょう。
開封率や返信率のPDCAを回す
ダイレクトリクルーティングでまず重要なのは、スカウトメールを開封、返信してもらうことです。PDCAを回し開封、返信してもらえる割合を増やしていくプロセスが欠かせません。行動指標をスカウトメールの送信数とし、KPIを開封率・返信率・返信数として、メール文面の改善、送信ターゲットの見直しなどを行っていくとよいでしょう。
最初は高い返信率であった文面であったとしても、時間が経過すると返信率が下がってくるケースもあります。その場合もPDCAを回している中で気づくことができるでしょう。
スカウトメールの開封率や返信率を定期的に分析し、改善点を洗い出すことが大切です。ダイレクトリクルーティングは全体的に工数負担が大きくなる採用手法です。各作業において、常に最適なアプローチ方法を模索し、採用活動の効率化を図ることが必要です。
スカウトメール作成のコツと効果的な配信時間
ダイレクトリクルーティングを成功させるために、まず大切なのはスカウトメールに返信してもらうことです。志望度が低い転職潜在層に興味を持ってもらうには、スカウトメールのタイトルや文面に工夫をすることはもちろん、配信時間もポイントを押さえておく必要があります。スカウトメール作成のコツ、効果的な配信時間を紹介します。
スカウトメール作成のコツ
スカウトメールを作成する際、以下の4つのポイントを押さえて作成することが重要です。
まずターゲットとなる人材(ペルソナ)と検索軸を明確にすることが必要です。性別、年齢、性格、職務経歴、キャリアの志向性、価値観、居住地、趣味、ライフスタイルなどを詳細に落とし込みます。
例えばエンジニアを採用したい場合であっても、スキルも重要だがCTO候補として、コミュニケーション力やマネジメントスキルがある人材を採用したいなどもあるでしょう。
検索軸を決める際に重要なのは、求職者の職種です。オファーする職種と候補者の希望職種が一致していることが、返信率を高めるために重要です。
ペルソナと検索軸を決めることで、自社が採用したい人材にアプローチしやすくなるでしょう。ただし、この時ペルソナを絞り過ぎてしまうと母集団が小さくなり過ぎ、候補者が見つからなくなってしまうので注意が必要です。優先順位を決めて、少しずつ緩和して候補者を探していきましょう。
優秀層や専門性の高い職種の転職潜在層は、日々多くのスカウトメールを受信しているものです。その中で候補者の目を引き、スカウトメールを開封してもらうためには「件名」が重要です。候補者の興味を引く件名を考えましょう。
候補者の名前を表示できる場合には記載し、特別に興味関心を持ち、スカウトメールを送信していることを伝えましょう。そのためにも候補者のスキルやキャリアパスに関連性を感じる件名にすることが大切です。
スカウトメールの文面も候補者1人1人に合わせてカスタマイズし、企業への興味を持ってもらえる内容にしましょう。用意されているテンプレートをそのまま送信したり、他の人にも使いまわしができるような内容の文面は送信してはいけません。
スカウトメールの内容は、候補者のスキルやキャリアパスを把握し、自社が求める人材といかにマッチしているかを記載しましょう。その際、志望度の低い候補者から気軽にエントリーしてもらえるように「カジュアル面談」の実施がおすすめです。
スカウトメールは、まずベースのテンプレートを数パターン用意し、そのうえで送信する際には相手の経歴にきちんと目を通して、一人ひとりにカスタマイズした内容を送るとよいでしょう。
スカウトメールでは会社紹介も必要です。ただし、長々と自社のアピールポイントを書くのは避けましょう。書きたいことは沢山あるかもしれませんが、長文は逆効果となる可能性が高いです。知らない企業から長文のスカウトメールが送られてきても、最後まで読む可能性は低いでしょう。
ネットで検索してもすぐに得られない「会社の現状」「これからの展望」といった内容などを記載、スカウトメールでは会社紹介は適度にしておき、詳細はカジュアル面談で話すようにすると良いでしょう。
スカウトメール送信に効果的な配信時間
スカウトメールの開封率・既読率を上げるには配信時間も大切です。ビジネスパーソン向けのメッセージで既読率が高く、効果的な送信時間帯は、一般的には以下のような通勤時間帯です。
・8時台
・17-18時台
移動中にふとスマホを見てメールをチェック、開封する人も多いでしょう。こうした既読率が高くなる時間帯にスカウトメールを送信することも重要です。スカウトを送る対象の職種によって、開封率が高くなる時間帯は異なります。様々な時間帯に配信を行ってみたり、件名を工夫するなどして開封率を上げていくことが大切になります。
また、時間帯以外に開封率を高める要素として以下もあります。
・新規登録してすぐの人
・最終ログインが近い人
などは「アクティブな人」であり、スカウトメールを開き内容を確認してくれやすい傾向があります。こうした求職者の「アクティブなタイミング」を捉えて送ることも基本です。
中途採用でダイレクトリクルーティングを利用するメリット
中途採用でダイレクトリクルーティングを利用するメリットには次のようなものがあります。
- 自社の採用要件に合った人材に絞って採用活動ができる
- 転職潜在層にアプローチできる
- 採用コストを削減できる
- 採用ノウハウを蓄積できる
- 知名度が低い企業でも工夫できる
それぞれ解説します。
自社の採用要件に合った人材に絞って採用活動ができる
ダイレクトリクルーティングを利用する大きなメリットは、自社の採用要件に合った人材に絞って採用活動ができる点です。従来の求人サイトなどを通しての採用活動は、母集団の質を企業側がコントロールすることができません。
しかし、ダイレクトリクルーティングでは、データベースに登録されている候補者を検索し、自社の採用要件に合っている人材に絞って直接アプローチすることができます。マッチングしていない人材に対しての対応工数はなくなり、自社のターゲットとする候補者の対応に工数を振り分けることが可能となります。
転職潜在層にアプローチできる
ダイレクトリクルーティングは転職潜在層にアプローチできることもメリットです。ダイレクトリクルーティングは、求職者からすると「待っていればスカウトが来る」サービスです。そのため、「今すぐでなくても、自分のキャリアアップに繋がる仕事、会社があれば転職を考えたい」と考えている転職潜在層が多く登録しています。
従来の採用手法では能動的に転職活動を行っている転職建材層の求職者としか接点を持つことはできませんでした。しかし、ダイレクトリクルーティングではこうした転職潜在層にもアプローチが可能です。
ダイレクトリクルーティングでは、求職者は登録後、企業からのスカウトを待つだけです。また、スカウトがあっても「断る(応募しない)」選択を続けることにも心理的な負荷はありません。転職潜在層は受け身でいられる、また心理的な負荷も少ないダイレクトリクルーティングを好み、多く登録する傾向にあります。
優秀層や専門性が高い層は現職でも一定の評価をされており、「何が何でも転職したい」わけではなく、「より良いキャリア形成のために転職も選択肢として考えている」ケースが大半です。ダイレクトリクルーティングでは、転職潜在層の優秀層にアプローチして、口説くことが可能です。
採用コストを削減できる
ダイレクトリクルーティングを上手く活用することができれば、採用コストを削減することができます。
ダイレクトリクルーティングでかかる費用の相場としては、前述の通り、月額の基本料+採用成功時の成功報酬が30~60万円程度です。
人材紹介を利用する場合の成果報酬は、一般的には採用人材の年収の30~40%であり、たとえば年収800万円の人を採用すれば240~320万円の採用費が発生することになります。
求人広告を利用する場合は、大量採用に成功すれば採用単価を一気に下げることができます。しかし、求人広告で効果を上げられるのは大企業、知名度の高い企業が中心です。そのためキャリア層・専門人材等を採用したい企業、知名度がない企業等は人材紹介を使うことが一般的です。
ダイレクトリクルーティングは自分たちでスカウトを打つ工数、また月額の基本料分のリスクは生じますが、人材紹介の半分以下の採用単価で、同等レベルの人材を採用できます。
採用ノウハウを蓄積できる
ダイレクトリクルーティングでは、人材の採用要件の整理、人材検索、スカウト文面の作成、メール配信のタイミングや頻度、面談の調整、内定出しなど、自社で採用に関する作業をすべて行います。
そのため、PDCAを回しながら自社に採用ノウハウを蓄積し、採用力を高めていくことができます。
知名度が低い企業でも工夫できる
企業から求職者にアプローチするダイレクトリクルーティングは、知名度が低い企業であっても求職者に認知してもらうことができます。
また、直接個人にアプローチできるため、アプローチする個々に合わせて文面をカスタマイズして訴求することが可能です。スカウトメールの件名・文面の工夫次第で求職者に自社を認知してもらい、応募獲得につなげていくことができます。
ダイレクトリクルーティングは企業が工夫する余地が大きい採用手法です。工夫次第では人材紹介や求人広告を利用するよりも効果的に、優秀な人材を採用することができるでしょう。
中途採用でダイレクトリクルーティングサービスを使うデメリット・留意点
メリットの多いダイレクトリクルーティングですが、デメリット・注意点もあります。主なデメリットとしては以下のようなものがあげられます。
- 運用工数が必要
- 年間で一定の採用人数がいないと利用しにくい
- 文章作成や検証のノウハウが必要
- カジュアル面談の実施や魅力付けが必要
- 長期的に取り組む必要がある
運用工数が必要
ダイレクトリクルーティングの大きなデメリットは、他の採用手法と比較して採用担当者の負担が大きいことです。日々データベースを検索し候補者を選定、個々に合わせたスカウト文面の作成、返信対応、面談調整など様々な業務が発生します。
転職潜在層が多いからこそ、候補者と信頼関係を築くには、一人一人にしっかりと向き合った対応が必要となり、メールのやり取りも時に多くの時間を要するでしょう。求人広告を掲載して応募を待つだけ、人材紹介会社に人材要件を伝えて紹介を待つだけ、といった採用手法と比較して、ダイレクトリクルーティングは多くの運用工数を必要とします。
年間で一定の採用人数がいないと利用しにくい
ダイレクトリクルーティングは年間で一定の採用人数がいないと利用しにくい、ということもデメリットとしてあげられます。
ダイレクトリクルーティングの費用体系は「基本料+採用成功時の成果報酬」が多く、契約期間も3カ月、6カ月、1年といったケースが多いでしょう。人材紹介を利用するよりも1名あたりの採用コストは安くなりますが、採用人数が1~数名という場合には契約期間による月額基本料の負担が重くなります。
また前述したようにダイレクトリクルーティングは、多くの運用工数を必要とします。3カ月などの最低期間で契約して、運用工数を確保できず、使い切れないまま終わってしまったという話もあります。
転職潜在層も多いため、スカウトメールの件名・文面の工夫などを行い、スカウトの返信率を高めていくことも必要です。こうした採用ノウハウを蓄積していくためにも、一定期間が必要だといえるでしょう。
これらのことから、ダイレクトリクルーティングは短期間利用して数名だけ採用するというよりは、年間で10名以上の採用枠があり、安定的に採用活動を行っている企業に向いています。
文章作成や検証のノウハウが必要
ダイレクトリクルーティングを成功させるには、従来の採用スキルとは異なるスキルやノウハウが必要となります。開封率や返信率を上げるために、求職者の興味を引く件名・文面の作成し、候補者と関係性を構築、志望度を高めていくノウハウも必要となります。
成果を上げていくためには、開封率や返信率を数値で検証しPDCAを回していくマーケティング的な活動も大切です。こうした採用に関するノウハウがないと、成果が上がらない可能性があります。
そのため社内にノウハウを持つ人材がいるかどうか、またサービスベンダーからどれぐらいのサポートを受けられるかといった点も確認することが大切です。ダイレクトリクルーティングサービスの使い方を熟知している人材を業務委託で確保することも有効です。
カジュアル面談の実施や魅力付けが必要
ダイレクトリクルーティングでアプローチするのは転職潜在層が多くなります。最初は自社への志望度が低いことが多いため、候補者に対して自社の魅力を伝え、志望度を高める手間が必要です。
ダイレクトリクルーティングでは求職者は「企業からスカウトをもらったから応募した」という受け身の状態です。そこでファーストステップとしては気軽に応募できるカジュアル面談を設定することがおすすめです。
カジュアル面談では、候補者に自社のことを詳しく知ってもらい、志望度を高め、選考に進む意思を固めてもらうことが目的となりますが、候補者と企業がお互いをより詳しく知ることも目的です。候補者の価値観、経歴、今後のキャリアプランなども話の中で確認し、自社とマッチした人材かどうか検討する必要があります。
求職者の応募ハードルが下がるカジュアル面談は、自社の魅了付けをするために、とても重要な場です。しっかりと魅了付けを行い、その後の選考に進んでもらえるようにしましょう。採用難易度が高い、転職潜在層の人材に対しては、カジュアル面談は特に重要な場となります。
長期的に取り組む必要がある
ダイレクトリクルーティングは長期的に取り組む必要があります。先に述べたように、採用ノウハウを蓄積するためにも、PDCAを回しながら長期的に取り組む必要があります。また、転職潜在層が多いため、企業に興味を持ってもらい、応募やカジュアル面談に進むまでに、候補者によっては何度もメッセージを送る必要も出てきます。
良いメッセージも配信タイミングが悪ければ開封してもらえないこともあります。同じ対象者にリマインドすることも必要です。2通目、3通目で企業へ興味が湧き、4通目でカジュアル面談に参加する興味が湧いた、といったケースもあります。タイミングを見ながら、長期的にアプローチすることが必要です。
中途ダイレクトリクルーティングの成功事例
中途採用の成功事例を紹介します。各事例で利用されたダイレクトリクルーティングサービスの詳細はリンク先をご覧ください。
アドビ株式会社
アドビ株式会社は、PhotoshopやIllustratorといったクリエイティブ活動に役立つ製品をクラウドサービスで提供している企業です。アドビ社では、Openworkリクルーティングを活用して、比較的若いかつテクノロジーに強い人材の中途採用に成功しています。
クチコミを通して企業で働く生の声も見てもらった上で応募してもらえるため、中途採用に多い入社後のミスマッチを防げると考え利用を開始。結果として3ヶ月で3名の人材の内定に成功しています。
株式会社アールピーエム
株式会社アールピーエムは、医薬品開発の臨床開発に関する業務を行う医薬品開発受託機関(CRO)です。
市場に対象者が少なく、採用難易度が高い職種であるCRA(臨床開発モニター)の採用を能動的に行うために、ダイレクトリクルーティングを契約。コストを抑えながら採用成功に繋げています。
参照:株式会社アールピーエム ダイレクトリクルーティング事例
まとめ
ダイレクトリクルーティングは中途の転職潜在層が多く利用しており、優秀層や専門職を採用したい企業に効果的な採用手法です。
従来の採用手法と違い、企業が自ら求職者にアプローチすることができる「攻め」の採用手法であり、求職者と直接コミュニケーションが取ることができるため、自社にマッチした人材を採用しやすいでしょう。
メリットも多いダイレクトリクルーティングですが、採用担当者の工数が大きくなるなど、クリアすべき課題があることも事実です。取り組む際には、採用要件を明らかにし、ダイレクトリクルーティングが自社にとって最適な採用手法かを検討してみてください。
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