SPIテストとは?選考で行うメリットや目的など3つの理由

更新:2023/07/28

作成:2023/04/09

SPIテストとは?選考で行うメリットや目的など3つの理由

人事担当者にとって楽しみでもあり、そして悩みの種でもある「採用」。「採用における後悔」を少しでも減らしてくれるのが「 SPIテスト」です。

 

そのSPIテストが行われる目的や、テストの概要などについてご紹介します!

<目次>

SPIテストとは?

企業が採用などで実施する「適正検査」の一種です。SPIテストが開始した約40年前から採用面接の必須項目のような立ち位置で多数の企業が取り入れてきました。

 

適性検査は大企業が採用に使われるイメージですが、SPIに関しては、実施企業の約7割が、従業員300人未満の中小企業です。さらに従業員10,000人以上の大企業も100社以上取り入れています。

 

企業の規模に左右されることなく支持されている適正検査なのです。

SPIテスト最大の目的

SPIテスト最大の目的

 

SPIを取り入れる最大の理由は、「面接だけではその人のことがわからない」からです。確かに言われてみるとその通りで、数十分の面接で聞きだせることには限度があります。

 

さらに候補者も、「採用してほしい」という思いから、内面をあまり出さずに面接に臨むでしょう。当たり障りのない質問、そして回答、これでは何のために面接をしているのかわかりません。

 

面接の印象が良かった人が、突然会社を辞めたり、思うような活躍できなかったり・・・ということはこれまで多々あったと思います。

 

そういう結果を防ぐための、その人の内面まで知ることのできる適性検査がSPIなのです。

適性検査SPIはポテンシャルの発見も

適性検査SPIはポテンシャルの発見も

 

主にマークシート型かパソコンを使って行うSPIですが、面接ではやはりその人のことがぼんやりとしか見えてきません。例えば「真面目でおとなしそう」という印象の人がいたとします。

 

その人がSPIを実施することによって「実はガッツがあり何事にもくじけない」などという強みが見えてきます。

 

もちろん「弱み」も見えてきて、「協調性は不安で、周囲と衝突したときの話を聞いておいた方が良いかも」などの人となりがわかる面もあります。

 

このSPI最大の強みは、採用にあたっての適性検査なのですが、その人の人となりがわかることによって、入社後のフォローや、配置にも役立てることができる、というところです。

SPIテストの種類

SPIテストの種類

ここ数年はSPI3を主流としていますが、そこで気になるのがSPI2などとの違いについてです。

 

SPIテストは開発から数回にわたり改訂を重ねています。大きく改訂した内容については以下の通りです。2013年より以前に就職活動をしていた方だと、SPI3にまだまだ馴染みがないかと思います。

 

しかし、改訂を重ねたことにより精度の上がった適正検査になりました。また、SPI3の中でも、高卒採用向けのSPI3-H。大卒採用向けのSPI3-U。

 

中途採用向けのSPI3-Gや外国人採用に適したGSPI3の4つの分類があります。他にも性格検査のみ能力検査のみなどの選択もできるので、候補者によって使い分けましょう。

SPI3で詳しく何がわかる?

SPI3は人間の基本的な資質を知的能力と性格の2領域に分けて測定している適性検査です。これらの領域は入社後育成しづらいことから、採用時に判断すべきだと言えます。

 

さらに、この知的能力と性格から、「入社後パフォーマンスを発揮できるか」また「組織に馴染めるか」ということも判断できます。

 

SPI3の前のSPI2では、「仕事」への適応力だけが検査項目でしたが、中長期的に見て、組織への適応力も重要であると判断したため、SPI3で新たに検査項目に加わりました。

 

ではどういった項目が SPI3にはあるのでしょうか?

①行動

  • 新入社員でも、臆することなく自ら行動するタイプ
  • 物事をしっかりと理解しコツコツ取り組むタイプ

など

 

入社後の行動パターンが読み取れます。

②野心

  • 内にもつ、目標の大きさ
  • 壁にぶつかったときに立ち向かう性格

など

 

仕事への意欲が読み取れます。

③メンタル

  • ストレスをため込まないタイプ
  • 業務上でのミスを背負いすぎない

など

 

心の波が読み取れます。

④周囲との繋がり

  • 事態が悪化する前に、上司などへ相談
  • 難題が立ちはだかると周囲に目を向けられなくなる

など

 

自分1人では対処し難い問題が発生したときの周りへの対応が読み取れます。

⑤スキル

  • 文書や報告書を正しく解釈するスキル
  • 自身で情報取集したものを元に、判断を下したり文面以外で物事を解釈したりするスキル

など

 

学生時代に学んだ知識ではなく、仕事を進める上での能力が読み取れます。

⑥性格

  • 考えるよりも、先に行動することを好む
  • 地に足をつけ弱音をあまり吐かない

など

 

他のテスト項目から導き出された性格のイメージが読み取れます。

⑦マイナス的特徴

全ての結果から弱点を25の観点、77種の文言から確認すべき特徴をアドバイスします。

⑧職場順応力

性格やスキルの面から職務への順応力を判断します。5段階で判定し、採用前からどのような業務が適しているのかを探して当てます。

⑨組織順応力

企業のイメージを4つに分け、候補者がどのイメージに順応しやすいかを判断します。

 

※今回取り上げたものはあくまで例ですので、実際の表記とは異なります。

 

面接という短時間では把握できない細かな部分から表現が難しい候補者の性質を文章や数値で評価する効果的なテストです。

 

採用にはもちろんのこと、入社後のフォロー・配置にも役立てることができます。

SPI3のテストの方法

SPI3のテストの方法

 

SPI3のテスト実施方法にはいくつかの種類があります。テストセンターで行う能力検査や、自社のパソコンを利用するインハウスCBT、遠方の方のためのWebテスティング。

 

一度に多人数受験できるペーパーテスティングなどの種類から自社の都合や検査する人の都合に応じたものを選ぶことができます。

 

一名あたりの受講料は、4,000円~。結果は即時にもらえるものと、ペーパーテスティングのなどの場合、採点に3時間ほどかかるものとあります。

おわりに

採用面接にありがちな「内面まで把握ができなかった」。このリスクを最小限にとどめてくれるのがSPI3です。

 

その人の性格や能力、適応力に至るまでを知ることができ、人事担当者には「鬼に金棒」と言えるでしょう。結果を残しておくことで、入社後のフォローや、配置にも役立てることができます。

 

SPIテストは採用のための採用ではなく、その後も見据えた効果的な判断材料なのです。

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